
角田裕毅にWショック!来季の移籍先候補だったアルピーヌが19歳のダンに関心を示し、レッドブル重鎮はもう内部昇格を示唆…来季F1に居場所がなくなる懸念
来季の去就が不透明なレッドブルの角田裕毅(25)の新天地候補に挙がっているアルピーヌが、来季のセカンドドライバーとしてマクラーレンのリザーブを務めるアレクサンダー・ダン(19、アイルランド)に大きな関心を示し、近日中にプライベートテストを行うと英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が12日に報じた。レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務める重鎮ヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)も角田の後任選定において内部昇格を基本路線とすると明言。角田の来季のF1での居場所がなくなる恐れが出てきた。
アルピーヌがダンのプライベートテストを実施へ
角田にショッキングなニュースが相次いだ。
まずは来季のセカンドシートが空いているアルピーヌの動きだ。角田の盟友ピエール・ガスリー(29、フランス)との契約を2028年まで延長し、角田のレッドブル残留がかなわなかった場合の移籍先の有力候補になると見られてきた中で、マクラーレンの有望株ダンに大きな関心を示していることが明らかになった。
英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じたもので、アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレ氏(75、フランス)が「彗星と評価する19歳のダンのプライベートテストを予約した」という。
「ガスリーに最もふさわしいチームメイトを探っているブリアトーレは、来季のアルピーヌに加わる可能性のある新たな有力候補を見出した。マクラーレンのリザーブを務めるダンがここにきて来季のセカンドドライバーの有力候補に浮上している。ブリアトーレは近日中に行われるアルピーヌのTPCセッションにダンを参加させ、目の前で適正を見極めたいと望んでいる」
Testing of Previous Cars(旧車テスト)の頭文字を取ったTPCは、各チームが1シーズンにつき最大20日間実施でき、連続で最長9時間という時間制限を守れば総走行距離にも制限が設けられていない。このためF1参戦を目指している若手ドライバーが数多く参加し、経験を積む場として幅広く活用されている。
アルピーヌはこのTPCにダンを参加させた上で、ブリアトーレ氏の目にかなえば、来季のセカンドドライバーとして迎え入れる意向を持っていると同メディアは報じた。
今季のアルピーヌはガスリーとジャック・ドゥーハン(22、豪州)の2人で今季をスタートさせた。しかし、ドゥーハンはポイントを獲得できないまま第6戦のマイアミGP後にリザーブへ降格。代わりに昇格したフランコ・コラピント(22、アルゼンチン)も10戦を終えて入賞及び獲得ポイントなしが続いている。
今季は現状のドライバーのまま乗り切る方針を固めているブリアトーレ氏は、一方で途中昇格させたコラピントに関して「過大評価していた」と失望。11月末までに来季のセカンドドライバーを選定する方針を示していた中で、F1参戦5年目のキャリアを持つ角田が候補の一人として浮上していた。
だが、ここにきてダンの名前が急浮上した背景には、6月末に行われた今季第11戦のオーストリアGP初日のフリー走行(FP1)の影響がある。
マクラーレンのランド・ノリス(25、英国)に代わって出走し、F1公式セッションでデビューを果たしたダンはいきなり4番手のタイムをマーク。通算13勝をあげた元F1ドライバーのデビッド・クルサード氏(54、英国)が「非常に興奮した。本物の才能の持ち主だ」と称賛するなど、一気に注目を集める存在となった。