角田裕毅の来季F1生き残りに光明?!かつてコンビを組んでいたアルピーヌのガスリーがチームに「来季のチームメイトとして角田を獲得して欲しい」と異例の要望!
来季の去就が注目されるレッドブルの角田裕毅(25)をアルピーヌのピエール・ガスリー(29、フランス)が「来季のチームメイトとして獲得して欲しい」とチームに要望していることが明らかになった。英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が17日に報じたもので、アルファタウリ(現レーシングブルズ)時代からの盟友・角田の速さを高く評価し、再び同じチームで走ることを望んでいるという。来季のセカンドシートが空いているアルピーヌはマクラーレンのリザーブを務める逸材アレクサンダー・ダン(19、アイルランド)のテストを行うと報じられたばかり。エースの突然の要望が、角田の去就にどのような影響を及ぼすのか。明日19日にアゼルバイジャンGPが開幕する。
明日19日アゼルバイジャンGP開幕
角田とアルピーヌの縁は切れていなかった。
アルピーヌとの契約を2028年末まで3年間延長したばかりのガスリーが、来季のセカンドドライバーとして角田を迎え入れることをチーム側に要望していることを、英国のF1専門メディア『F1 OVERSTEER』が報じた。
「アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、来季のセカンドドライバーとの契約へ向けて候補者リストを作成している。そしてリストの中に名を連ねる日本人ドライバーの存在がフランス人ドライバーの目を引いている。リストには入れたものの、ブリアトーレは角田裕毅を完全に支持しているわけではない。それでもピエール・ガスリーはアルファタウリ時代に築いた良好な関係もあり、チーム側に『角田を来季のチームメイトとして獲得して欲しい』と望んでいる」
レッドブルの育成出身のガスリーは、2018年にトロ・ロッソ(現レーシングブルズ)でF1へ初参戦。翌2019年にはレッドブルへ昇格し、前半戦で9度の入賞を果たしながら表彰台に立てない。エースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)と比較される形で低い評価が続き、サマーブレイク中にアレクサンダー・アルボン(29、タイ)と入れ替わる形でトロ・ロッソへ降格した。
そして、チーム名称がアルファタウリに変わった2021年に、F1へ初参戦した角田とチームメイトになった。日本語をある程度理解できるガスリーは、アルピーヌへ移籍するまでの2年間で、お互いを「兄弟」と呼び合う親密な関係を角田との間で築いた。
前出の『F1 OVERSTEER』は、今季第3戦の日本GP前に角田がレッドブルへ緊急昇格した際にガスリーが送った祝福コメントを改めて掲載した。
「うまくいかなかった点を含めて、裕毅とは僕のレッドブルでの経験を電話でいろいろと話したよ。アルファタウリでの2年間、僕は裕毅と競い合いながらともに戦ってきた。裕毅の生来のスピードを常に目の当たりにしてきたし、スピードに加えて強い性格の持ち主だと理解してきたからこそ、僕はずっと彼を支持してきた。彼が何を成し得るのかを長く理解してきたし、それが今、現実のものとなった」
レッドブル昇格後にフェルスタッペンと比較されながら苦しんできた角田の軌跡を、ガスリーは自身のキャリアに重ね合わせてきた。角田の実力はこんなものじゃないと信じているからこそアルピーヌ側へ獲得を要望し、再びチームメイトとして切磋琢磨していく青写真を来季以降に描いているのだろう。

