• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • 那須川天心vs井上拓真のWBC世界バンタム級王座決定戦が11月実現でついに合意!IBF世界同級王座決定戦は日本バンタム級王者の増田陸にチャンス!
那須川天心vs井上拓真の超ビッグマッチがWBC世界バンタム級王座決定戦で実現(写真・山口裕朗)
那須川天心vs井上拓真の超ビッグマッチがWBC世界バンタム級王座決定戦で実現(写真・山口裕朗)

那須川天心vs井上拓真のWBC世界バンタム級王座決定戦が11月実現でついに合意!IBF世界同級王座決定戦は日本バンタム級王者の増田陸にチャンス!

 プロボクシングのWBC世界バンタム級1位の那須川天心(27、帝拳)とスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(32、大橋)の実弟で前WBA世界バンタム級王者でWBC同級2位の井上拓真(29、大橋)が、WBC世界バンタム級王座決定戦で激突するファン垂涎の超ビッグカードがついに合意に達した。現王者の中谷潤人(27、M.T)が、同王座及びIBF王座を返上。WBCが水面下で王座決定戦を1位の天心と2位の拓真で行うことを指示し、両陣営は交渉に入っていたが、11月に関東圏内で対戦する方向で合意に達した。またIBF王座は同級3位のホセ・サラス・レイエス(23、メキシコ)と同級6位の日本バンタム級王者、増田陸(25、帝拳)で争われる可能性が出てきた。今月下旬に正式発表される見込みだ。

 中谷が返上するWBCとIBFの空位ベルトを争う

 ついに中谷の返上で空位となるWBC世界バンタム級王座を争い天心vs拓真のファン垂涎の超ビッグカードが実現することになった。中谷は、この日、来年5月の井上尚弥とのスーパーマッチに備えて、WBCとIBFのベルトを返上する意向を発表したが、すでにWBCにその意向が伝わっていて、水面下で1位の天心と2位の拓真に王座決定戦としての対戦指令が飛び、両陣営が交渉に入っていた。
 当初、拓真は同時に返上されるIBF王座を狙うと見られていた。IBFは1、2位が空位で3位がレイエス(メキシコ)、4位が拓真で両選手に王座決定戦への出場資格があった。WBO世界バンタム級王者の武居由樹(大橋)が14日に名古屋で指名挑戦者のクリスチャン・メディナ(メキシコ)に4回TKO負けを喫したが、武居が天心との戦いを熱望していたという経緯も背景にあった。
 だが、天心の所属する帝拳サイドからの対戦オファーがあり、「ファンが見たいカードを実現するのがプロモーターの務めだし、そういう時代になっている」とのポリシーを持つ大橋秀行会長が受けて立ち、このビッグカードを先送りせずWBCの王座決定戦で実現する方向に、急きょ、路線を変更した。
 天心サイドとしては、世界初挑戦となる王座決定戦の相手がもし2位の拓真でなかった場合、3位は元2階級制覇王者の”レジェンド”ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)。王座決定戦にもかかわらず高額なファイトマネーを要求してくることが予想されるため、実現が難しく、4位のアンドリュー・ケイン(英国)或いは、5位のアレハンドロ・ゴンサレス(メキシコ)と対戦する公算が高かった。そうなれば、ボクシング界特有の興行システムに不案内なライト層の”アンチ天心”ファンから、せっかくの世界戦にケチをつけられることが危惧された。ましてゴンサレスは強豪だが、天心の元スパーリングパートナーだ。
 王座決定戦の原則は、1位と2位の対戦。天心は2月に元WBO世界バンタム級王者のジェイソン・モロニー(豪州)に判定勝利して、一気に評価がアップして指名挑戦権を得るWBCの1位に急浮上していたが、拓真が2位にランキングされた時点で、この日本人対決の実現へ向けて舵を切っていた。
  天心は、8月23日に生まれ育った千葉の松戸で数千万円の身銭を切って開催した「天心祭」で取材に応じて拓真との対戦について、すでに心構えができていることを明かしていた。
「(WBCのランキング)1位になった。(王座決定戦は)自分が望んでいたわけではないが、(ベルトを)返上されたので、空いたところを取りにいく。必然的なこと。ボクシングなんで(自分で対戦相手を)選べるかはわからない。僕が1位で2位が拓真選手なら、いつでもやる準備はできていますよ」

 

関連記事一覧