「井上尚弥が戦うピカソも京之介もどっちも弱い」カシメロvs亀田京之介10.25キルギスで異色問題児対決が発表…口論の末にファイトマネー争奪マッチを口約束…勝者は悪童ネリと対戦か
 ボクシングでは過去にあまり例はないが、1976年にプロレスラーのアントニオ猪木が、現役のヘビー級王者のモハメッド・アリ(米国)と異種格闘技戦を戦った際に調印式でファイトマネーを全額かけることを猪木氏が持ち出して、アリが同意して、のちのち大問題に発展している。
 また今回はフェザー級のリミットより上の58キロ契約だが、“前科”のあるカシメロには、体重超過の懸念がつきまとう。
 京之介が「ルールはあるんだから体重を守れ」と警告すると、カシメロは「簡単な仕事だ。今回の試合は守る」と約束した。
 体重超過したカシメロに関しては、日本の正しいボクシングファンはそっぽを向いている。おそらくアンチの数は京之介よりも多い。
 それでもカシメロは「アンチは多いと思うが、オレはフィリピンで一番のボクサーなんだ」と涼しい顔をしていた。
 カシメロは、世界ランキングにも入っていない京之介とのマッチメークが不満だったという。
「ネリとやりたかった。なんで京之介なのかわからない」
 そもそも話題のカードの舞台がなぜキルギスなのかの疑問がある。
 亀田氏によると7月20日にキルギスで開催された「SAIKOU×LUSH」の大会第1弾が、国営放送TVの視聴率が55%に達するほどの大好評で、現地から第2弾の開催を要望する声が届いたためだという。出場予定選手が多く興行を2日間に分けた。
 カシメロと京之介の身長差は13センチ。フェイスオフで2人が並ぶと京之介が2階級ほど上のフレームに見えた。
 序盤にカシメロが猛攻を仕掛けて宣言通りに1ラウンドKOで決めるか、京之介が体格差を生かしたアウトボクシングで、スタミナに問題があるカシメロを終盤勝負にもちこんでポイントアウトするかの展開になるだろう。
 ノーランカーの京之介が、1年間試合から遠ざかっているにもかかわらずWBO世界スーパーバンタム級6位、IBF同級11位に入っているカシメロを下せば、「キルギスの大番狂わせ」となる。
 気になるのはそれぞれのその先のプランだ。
 カシメロは「4階級制覇を狙う」と言ったものの、これまでのように「イノウエ」「イノウエ」とは言わなくなった。
「井上にはもう興味はない。井上との戦いをずっと望んでいて、オレもいい試合をして頑張ってきたが、実現しなかった。チャンピオンになって、そこからまた『やろう』と言おうかなと思っている」
 珍しく殊勝な態度。

