• HOME
  • 記事
  • モータースポーツ
  • 「将来への自信につながる」“逆襲6位”の角田裕毅が5位のローソンをあえて「無理してオーバーテイクしなかった」理由を力説…来季去就への影響は?
レッドブルの角田裕毅がアゼルバイジャンGPで昇格後最高位となる6位入賞(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルの角田裕毅がアゼルバイジャンGPで昇格後最高位となる6位入賞(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「将来への自信につながる」“逆襲6位”の角田裕毅が5位のローソンをあえて「無理してオーバーテイクしなかった」理由を力説…来季去就への影響は?

 F1の今季第17戦、アゼルバイジャンGPの決勝が21日に同国の首都バクー市街地コースで行われ、レッドブルの角田裕毅(25)が姉妹チームのレーシングブルズから昇格後で最高位となる6位入賞を果たした。6番グリッドからスタートした角田は、終盤からレーシングブルズのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)と激しい5位争いを展開。最終的には0秒518差及ばなかったものの、来季の去就が注目される中で見せた納得の行くレース内容に「将来への自信につながる」と声を弾ませた。

 「ローソンを抜かなかったのは正しい判断」

 悲願の表彰台には立てなかった。スターティンググリッドと同じ6番手でチェッカーフラッグも受けた。それでも角田は充実した表情を浮かべた。
 F1公式サイトが伝えた決勝直後のフラッシュインタビュー。今季序盤のレッドブル昇格後で最高位だった9位を更新し、6位でフィニッシュした結果とレース内容に「満足しているよ」と第一声を弾ませた角田は、さらにこう続けた。
「特に今日のペースはこれまでのレースウィークとは大きく異なり、将来への自信につながると思っている。状況をこれほど大きく変化させるために支えてくれたチームに本当に感謝したい。内部的な取り組みや、ここ数週間の努力が確実に改善につながった。すべてがうまく噛み合い、いくつかの部分が改善され、さらに質の高い結果を確実に得られるようになったのは間違いなくポジティブなこと。とにかく良いレースだった」
 6番グリッドからスタートした角田は、オープニングラップから前を走るメルセデスのジョージ・ラッセル(27、英国)と激しい攻防を展開した。上位勢のピットインに伴って徐々に番手を上げ、28周目にはついに表彰台圏内の3番手に浮上した。安定した走りを導いたロングランのペースアップに次のように言及した。
「もちろん具体的に何を変えたのかは言えないし、少しながら改善していく余地もまだある。その中で今週末の経験から得たものが、結果的に何かを犠牲することになっても僕の将来へ向けて価値がある、という確信をさらに強めてくれた」
 38周を終えた段階で初めてピットインし、ハードタイヤからミディアムタイヤに交換した角田は5番手でコースに復帰したが、すぐにローソンにオーバーテイクされた。1周6.003kmの市街地コースを51周する決勝で、ここから昨季終盤にRB(現レーシングブルズ)でチームメイトだった2人が激しい攻防を展開する。
 角田が何度もDRS圏内につけながらローソンがオーバーテイクさせない。前戦のイタリアGP決勝でローソンのマシンと接触。マシンに深刻なダメージを負い、9番グリッドからスタートしながら13番手でフィニッシュした直後に「絶対に越えてはならない一線と、お互いに抱き合う敬意は常に存在する」とローソンを激しく非難していた角田は再び巡ってきた今回の攻防で何を考えていたのか。

 

関連記事一覧