
「まだ言わない」ロバーツ監督“鉄のカーテン”で大谷翔平と山本由伸のワイルドカードS先発日を巡って米メディアとSNSで大論争…開幕説から第3戦温存説まで
オフの情報に詳しい米サイト「トレードルーマー」は、28日(日本時間29日)のマリナーズ戦前にロバーツ監督が、この日先発マウンドに上がるクレイトン・カーショーをワイルドカードシリーズのロスターからは外して起用する考えがないことを明かしたニュースを受けて、こう報じた。
「短期シリーズであることを考えると、カーショーを外す判断は理解できる。ベスト・オブ・スリーでは先発の機会が回ってこないからだ。山本とスネルが初戦と第2戦を務める見込み。昨日先発したグラスノーは3回までしか投げていないため、第3戦(必要なら)には通常の休養日数で十分に回復して先発できるはずだ。大谷もドジャースの起用法次第ではそこで登板の可能性がある」
ロバーツ監督も、そして大谷も山本を「チームのエースだ」と認めている。ナ・リーグ2位の防御率2.49で、12勝8敗、奪三振201の山本がポストシーズンの先発の軸になることは間違いない。同メディアは、その信頼から山本が開幕と予想したのかもしれない。
だが、山本は優勝を決めた25日(日本時間26日)のダイヤモンドバックス戦で6回、94球を投げていて、ワイルドカードシリーズの開幕に先発すると中4日。スネルは24日(日本時間25日)のダイヤモンドバックス戦で先発していてこちらは中5日。ディビジョンシリーズは4日(日本時間5日)からスタートし、世界一連覇まで、さらにリーグチャンピオンシップシリーズ、ワールドシリーズと、5週間にわたる短期決戦であるが、実は長い戦いが始まる。山本をワイルドカードシリーズから、無理をさせることの影響も考慮しなければならない。
SNSでも大論争が起きた。
「これはロバーツが仕掛けた情報戦だ」「ロバーツが公表を断ったなら、それは密かにオオタニを意味している」という指揮官の鉄のカーテンの意味を読みとったものから、具体的に3戦の先発順を予想する意見も多かった。
「ワイルドカードゲーム1は、1週間前に投げた大谷で、次に左腕のスネルを起用。そしてヨシをNLDSゲーム1で投げさせて締めくくる」
「大谷、山本、スネルの順。大谷が先発した場合、大谷が4イニング、シーハンが3イニング、その後は佐々木でいい」
大谷開幕を予想する声と同等に山本開幕戦を唱える意見も少なくはなかった。
「大谷は第2戦に出場する必要がある、そうすればまた打つ前に休息日が得られる。ヨシ、ショウヘイの順番だ」
「唯一の人物はヨシでなければならない。ヨシ、大谷、スネル」
そして「スネル、ショウヘイ、ヨシの順番が最も理にかなっている。スネルはDSで完全に支配的だった。ショーヘイは2戦目に出場し、もし3戦目があれば休息日が得られる。ヨシは(連勝すれば)登板せずに済み、NLDSの1~5戦目に出られる」という意見もあった。
山本を第3戦に予定しておけば、1勝1敗なら勝負を決める重要な1戦に出陣できるし、2連勝なら山本をディビジョンシリーズの初戦にとっておけるという考え方だ。
ワイルドカードシリーズの対戦相手は最終戦でレッズに決まった。ロバーツ監督は、注目の開幕投手に誰を指名し、大谷、山本、スネルの3人をどんな順番で起用するのだろうか。