
「ショウヘイは大舞台で別次元の才能を披露するためド軍と契約した」大谷のWCS初戦の驚愕2発にロバーツ監督、スネル、ベッツ、テオスカー、エドマンらから絶賛の嵐…「彼は唯一無二だ」
そして最も大谷の存在に感謝の意を示したのはロバーツ監督だった。救援陣に不安を抱え、実際、8点のリードがありながら、8回に3人の投手をつぎ込まねばならないほど、あたふたしてしまったチーム状況において、大谷が火をつけた打線の爆発は、これ以上ない展開だった。
「ショウヘイの先頭打者ホームランが大きかった。そしてブレイク(スネル)の初回の三者凡退も大きかった。テオ(T・ヘルナンデス)の2発も大きかった。我々はハンター(グリーン)に対して初めから非常にいいゲームプランをもっていた。彼が失投をしたといえど、(T・ヘルナンデスやエドマンが)そのチャンスを逃さなかった」
そして米記者から「大谷は去年もポストシーズンの初戦で打った。このような舞台こそ、彼が最も輝く場所か?」と質問されると「そう思う」と即答した。
「(大舞台でこそ)彼の集中力は研ぎ澄まされ、打席での内容も向上するんだ。それこそが彼がこの球団と契約した理由だ。このような試合でプレーし、彼のあの別次元の才能を披露するためだ。このポストシーズンでは、ショウヘイから本当に面白いことが見られると期待している」
大谷は、2年前にFAでエンゼルスを出た際に「ヒリヒリした戦いをしたい」と言い、大争奪戦となった中で、世界一に最も近いチームであるドジャースを選んだ。
大谷は、この日、試合前にブルペンに入った。第3戦までもつれこんだ場合の先発に向けての準備である。だが、MLB公式サイトによると、WCSが2戦先勝の3戦制となった過去20回で第1戦に勝利したチームは18回シリーズを制している。勝率は90%だ。そのうち16回はスイープ(2連勝)で決まっている。特に第1戦を本拠地で勝利したチームは、これまで7度すべて2連勝でシリーズを終えている。
そうなると気になるのは、大谷の先発がいつになるか、だ。
ロバーツ監督はその質問に「それは少し気が早いね」と、苦笑いを浮かべながらも「おそらく最初の2試合のどちらかになると思う」と、明かした。フィリーズとのディビジョンシリーズは4日(日本時間5日)から敵地でスタートするが、第1戦、もしくは2戦に先発予定だという。
第2戦の先発は、ドジャースが山本由伸でレッズがザック・リッテル。リッテルは今季防御率3.81、10勝8敗の右腕で、今季はドジャースとの対戦はない。今季の投球内容を見るとスライダー 28%、スプリット28%、フォーシーム 24%、シンカー 16%の変化球投手。中継したNHKのインタビューで、大谷はこう意気込みを口にしている。
「今日スネルが素晴らしいパフォーマンスで明日につなげている。(山本)由伸もいい波に乗ってくれると思っている。打線もその波にしっかり乗って、初回からしっかり攻められればいいと思っている」
プレーボールは日本時間2日の午前10時08分だ。