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ボガーツの誤審を巡って大騒動に(写真・AP/アフロ)
ボガーツの誤審を巡って大騒動に(写真・AP/アフロ)

「ボールだ!審判が台無しにした」誤審問題でWCS敗退パドレスのボガーツが大激怒…あわや場外乱闘の映像もSNSで拡散…米メディアは「逆転劇を奪った最悪の誤審」ロボット審判が待ち遠しいの声

 カブスとパドレスのナ・リーグのワイルドカードシリーズ(3日・リグレーフィールド)でとんでもない誤審問題が起きた。2点を追う9回にパ軍の5番ザンダー・ボガーツ(33)がフルカウントから明らかなボール球の外角低めストレートをストライクと判定され三振。その後、連続死球でチャンスが広がっただけに試合後に激怒、米メディアも非難しSNSが炎上するなどの大騒動となった。ダルビッシュ有(38)が先発したパドレスは1勝2敗でカブスに敗れディビジョンシリーズ進出はならなかった。

 もし四球なら2点差で無死満塁になっていたかも

 先発のダルビッシュがわずか21球で降板したWCSの最終決戦の舞台で、とんでもない大誤審問題が起きた。
 3点を追う9回だ。パドレスは先頭のジャクソン・メリルが、カブスの5番手、ブラッド・ケラーからライトスタンドへ一発を放り込み2点差とした。さらに続くボガーツもフルカウントまで粘った。だが、ケラーが外角低めに投じた明らかにボールゾーンに外れた97マイル(約156キロ)のストレートを自信を持って見送り、プロテクターを外して一塁へ歩きかけた。だが、次の瞬間、48歳のDJ.レイバーン球審がストライクのコール。ボガーツは両者を広げて猛抗議。そこにマイク・シルト監督も、応戦しようと走ってきた。ボガーツがその場を離れたため、直接抗議は行わなかったが、レイバーン球審を指差して怒鳴り声をあげた。
 リグレーフィールドが異様な雰囲気に包まれる中、続くライアン・オハーン、ブライス・ジョンソンが連続死球で出塁した。もしボガーツの判定が正当であれば無死満塁になっているところだった。
 カブスは、アンドリュー・キドレッジを投入、結局、カブスはあと1本が出ず、涙を飲んでWCS敗退となったが、怒りが収まらない。
 審判団が、バドレスのベンチ内を横切って退場する際に、コーチングスタッフや選手らが殺到し、殴りかからんばかりに罵声を浴びせ続け、あわや場外乱闘に発展するところだった。その映像がSNSで拡散した。
 米映像メディア「Marty Caswell MartyTimeTV」はロッカー内でのボガーツのインタビュー映像を伝えた。
「今さら話たってどうなるんだ?あれはボールだ。(球審は)ゲームを台無しにした。時間を戻すことはできない。今話をしても何も変わらないんだ。来年からはABSが使えるのであればありがたいけどな。これはあまりにもひどい」
 来年からメジャーリーグは、マイナーや今季のオールスターなどで試験的に採用していたABS(ロボット審判)を導入する。野手、投手、捕手だけが1試合に2度、判定に不服がある場合にチャレンジできて、データ解析による判定を行うものだ。
 MLB公式が伝えた「スタットキャスト」によるボールの位置も明らかにストライクゾーンから離れてきた。
 シルト監督は、会見では落ち着きを取り戻して、淡々とこのシーンを振り返った。
「私から見ると低かった。ちょっと(ベンチから)離れていてよくは見えなかったが、最も重要なのは、ご存じの通り、ボビー(ボガーツ)があれほど落ち込んでいたことだ。彼はこのチームで誰よりも、たとえボールがゾーンを離れていても、大げさにああいうこと(抗議)をする選手ではない」
 ただ、シルト監督は、「そのあとの展開に関して非常にインパクトがあったのかもしれないが、他にもチャンスはあった」と、潔く、この誤審の1球と勝敗を結びつけることはしなかった。鈴木誠也がダルビッシュから二塁打を放ったカブスの勝利を称えた。
 米メディアは、この大誤審を問題視した。

 

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