
「最悪だ。溺れそうだ」「このクソみたいな装置」角田裕毅がシンガポールGP予選“最下位”15番手のQ2敗退の遠因となったマシン不具合に悪態をつき激怒
今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田はサマーブレイク中にチーム側と協議し、再開後に行われるレースの内容と結果で来季の去就を判断する方針で合意した。レッドブルでは10月下旬に来季布陣を発表する予定でいるが、角田は再開初戦のオランダGPを9位、前々戦のイタリアGPを13位で終えた。
その間に角田を巡っては「今季限りでの退団が内定した」、オランダGPで3位に食い込んで自身初の表彰台に立った姉妹チーム・レーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)の躍進を受けて「ハジャーの昇格が内定」などの報道が相次ぎ、角田も「噂は噂に過ぎない」と一蹴して目の前の戦いに臨んできた。
アゼルバイジャンGPでは、レッドブル移籍後で最上位となる6位に入賞。優勝したフェルスタッペンの援護射撃役も果たすなど、セカンドドライバーとしてのタスクも遂行して評価を一変させた。だが、チームが定めた期限まで、シンガポールGPを含めてアメリカ、メキシコ両GPの北中米シリーズしか残されていない中で、公式予選で大きくつまずいたショックは大きい。
対照的に昇格を争うライバルとされるハジャーはQ3へ進出して、さらに決勝を8番グリッドからスタートさせる。フェルスタッペンに至っては、ポールポジションこそコースレコードを更新したメルセデスのジョージ・ラッセル(27、英国)に奪われたものの、苦手なコースを克服して2番グリッドを獲得した。
それでも1周4.940kmのコースを62周する決勝での巻き返しへ向けて、気持ちを切り替えた角田のコメントを前出の『GP BLOG』が伝えている。
「好成績を収めたアゼルバイジャンと比べて、今日はあまり良くなかった。ただ、明日はまた新たな一日になるし、全力を尽くす」
決勝は日本時間の今日5日の21時にスタート。公式予選でカルロス・サインツ(31、スペイン)とアレクサンダー・アルボン(29、タイ)のウィリアムズ勢が失格になった関係で角田は幸運にも2つ番手が繰り上がった13番グリッドから逆襲を狙う。