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シンガポールGPで12位の角田裕毅をメキース代表はまだ見放してはいない?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
シンガポールGPで12位の角田裕毅をメキース代表はまだ見放してはいない?!(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

もうダメか?角田裕毅をメキース代表は見放していないが重鎮はハジャー昇格を前提にレーシングブルズの後釜探し?!「角田はもはや来季F1に留まるためだけに戦っている」の海外報道も

 しかし、ここにきてマルコ氏の関心は別のドライバーに向けられている。マルコ氏の母国オーストリアの総合スポーツメディア『Krone SPORT』は、マルコ氏のコメントをこう伝えた。
「ダンは非常に速く、アグレッシブで、マシンをコントロールする素晴らしい能力を持っていて、なおかつ若い。レッドブルに完全にフィットするドライバーだと言っていい。しかもマクラーレンとの合意のもとで彼は今、完全にフリーな立場となった。言われるまでもなく私は彼の代理人と話し合うつもりだ」
 今季からマクラーレンのリザーブ兼テストドライバーを務めていたが、シンガポールGP直前に突如として契約を解除。フリーになった19歳の逸材ダンを獲得する交渉へ近日中に臨む方針を固めたというのだ。
 ダンがスポットライトを浴びたのは、6月下旬に行われた今季第11戦のオーストリアGP初日のフリー走行1回目(FP1)だった。
 ランド・ノリス(25、英国)に代わって出走し、F1公式セッションでデビューを果たしたダンはいきなり4番手のタイムをマーク。通算13勝をあげた元F1ドライバーのデビッド・クルサード氏(54、英国)が「非常に興奮させられた。本物の才能の持ち主だ」と絶賛するほどの衝撃をF1界に与えた。
 しかし、マクラーレンは今季のドライバーズランキングで1位を走るオスカー・ピアストリ(24、豪州)、同2位のノリスと長期契約を結んでいる。当面はレギュラーシートを獲得できない状況を受けて、ダンは電撃的な契約解除に踏み切った。
 一方でマルコ氏はオーストリアGPからダンに大きな関心を示してきた。ダンがF1スーパーライセンスを取得する準備がまだ整っていない状況にあっても、マルコ氏は逸材を迎え入れたいとしていると前出の『Krone SPORT』は伝えた。
「ダンはオーストリアGPでマークした素晴らしいラップタイムでマルコに感銘を与え、底知れぬポテンシャルの持ち主だと認めさせた。さらにここにきてマクラーレンが19歳のアイルランド出身ドライバー(ダン)と別れた、という状況はマルコに驚きを持って受け止められた。ダンにとってレーシングブルズは、来季のF1に参入する上での数少ない選択肢のひとつとなるかもしれない」
 レッドブルでは絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)の残留がすでに決まっている。ここへマルコ氏が推すハジャーが昇格した場合には、レーシングブルズの2つのシートをリアム・ローソン(23、ニュージーランド)と角田、リンドブラッド、ダンの4人で争う構図が生まれる。
 角田への支援継続を明言したメキース代表とは対照的にマルコ氏は角田を完全に見限っている。ハジャーの昇格をすでに決めていて、関心はレーシングブルズのハジャーの後釜に向けられている。
 今季限りでレッドブルとの契約が満了を迎える角田はサマーブレイク中にチーム側と協議し、再開後に行われるレースの内容と結果で来季の去就を判断する方針で合意した。期限とされる10月下旬まで残されたレースは米国GPとメキシコGPのわずか2戦。シンガポールGPで大失態を演じた角田にとって、17日に開幕する次戦の米国GPで強いインパクトを残さない限り、残留どころか、来季のF1シートすら失う危機に直面している。

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