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新庄監督がやりたい放題に仕掛けて逆王手(資料写真・黒田史夫)
新庄監督がやりたい放題に仕掛けて逆王手(資料写真・黒田史夫)

「やりたい放題の新庄野球とプレッシャーあったソフトバンクのメンタリティの違い」日ハムが偽装バント、ツーアウトエンドラン、スクイズと仕掛けまくりの3連勝で“逆王手”

 

 新庄監督は、連勝中にメディア対応をしていないそうだが、この日も、ゲン担ぎなのか、また囲み取材は行わなかったという。
 だが、2連敗して王手をかけられた試合後には「(ここから)四つ勝ったら、またドラマが起こる。これもまた面白い」と、アドバンテージを含む0勝3敗からの逆襲を誓っていた。
 まさにその言霊が実現しようとしている。
 一方のソフトバンクは、山川の2度のミスに象徴されるように、王手をかけている側の余裕はなく逆にプレッシャーに苦しんでいた。 
 打線は5回二死まで古林に2安打の6三振。村上打撃コーチは「高めのゾーンのストレートに気をつけるように」と指示していたそうだが、その高めゾーンの155キロを超えてくるストレートに手を出して柳田、山川は三振に倒れていた。7回に山川が3番手の加藤貴から一発を放ったが、得点はその1点だけ。
 池田氏は両チームの「メンタリティの違い」が勝敗を分けたと見ている。
「ソフトバンクはずっと打てていないことが焦りにつながり、逆に投手陣には、失点できないというプレッシャーがかかり、王手をかけている状況にありながら戦いに余裕がなかった。逆に日ハムはもう開き直って自由に野球をやっていた。新庄監督も采配でそういう空気を作っていた。ソフトバンクは昨季の日本シリーズで連勝してから4連敗したが、その悔しさが、逆にプレッシャーになっているのかもしれない」
 運命の第6戦にソフトバンクは、第1戦に7回無失点の好投を見せたモイネロを中4日で先発させ、日ハムも、同じくその試合で6回無失点だった達をぶつけてくる。
 池田氏はこう予想する。
「ソフトバンクが去年の日本シリーズと違うのは3連敗後に敵地ではなくホームで迎えられること。どこまで気持ちを切り替えられるか。とにかくソフトバンクは打たなければ勝てない。幸い勝ちパターンの投手は温存できている。ブルペン勝負の展開になればソフトバンクに勝機はあるが、日ハムには、3連勝の勢いがあり、レイエスというキーマンを擁する。いずれにしろ両チームとも総力戦」
 スポーツ各紙の報道によると小久保監督は「今年一騎打ちをやってきたチームと最後の試合をやる。勝ったら日本シリーズ、負けたら今シリーズ終了。分かりやすい」とコメントしたという。
 リーグ優勝した相手にアドバンテージも含めた3連敗から4連勝の“下克上”を果たした例は過去にはない。ただ歴史は塗り替えられるものでもある。

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