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大谷翔平が3本塁打10奪三振の歴史的快挙でシリーズMVP(写真:Imagn/ロイター/アフロ)
大谷翔平が3本塁打10奪三振の歴史的快挙でシリーズMVP(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

「大谷翔平の偉業はスポーツ史上最高ではない?!」3本塁打&6回10奪三振の史上初快挙を巡って異例の議論が起きる…“レジェンド”ジーター氏は「史上最高の選手とは言えない」と問題発言

 米「スポーツネット」もAP通信を引用する形で「大谷の快挙は史上最高の試合か」の見出しを打った検証記事を掲載。
 同メディアは、まず「史上最高の野球のパフォーマンスだったか?」を検証。比較対象となったのは1956年のワールドシリーズ第5戦でヤンキースのドン・ラーセンがドジャースを相手に成し遂げた完全試合。だが、同メディアは「彼はマウンドで完全に相手を支配した…だが、それだけだった」とし、その日のラーセンの打撃成績が、2打数1三振、1犠打だったことを紹介した。
 また1942年のブレーブスのジム・トービン、1886年のカージナルスのガイ・ヘッカーが1試合に3本塁打をマークした例があるが、いずれも完投勝利したものの5失点。「最も大谷に近いと主張できる」例として1971年6月23日にフィリーズのリック・ワイズがレッズ戦でノーヒットノーランを達成して2本塁打を放っている試合を掘り起こした。
 ただその舞台はポストシーズンではなかった。
 同メディアも他競技と比較。NBAのウィルト・チェンバレンの1試合100得点、サッカーの2015年の女子ワールドカップ決勝で米国のカーリ・ロイドが、なでしこジャパンを相手に16分間でハットトリックを達成した試合、USAトゥデイ紙と同じく競馬のセクレタリアトの31馬身差勝利を伝えた。
 同メディアは「その日の『支配力』という意味では大谷を上回っていたとも言えるが、彼らのパフォーマンスは両立不可能に思える2つの能力を奇跡的な形で融合させたものではなかった」と大谷に軍配をあげている。
 一方で元ヤンキースの殿堂入り“レジェンド”ジーター氏もフォックススポーツの番組に出演して「彼はより長いキャリアを積まなければならないので、彼が史上最高の選手であるとは言えない」と「史上最高」の声に反論した。
 大谷はメジャー8年目。すでにMVPを3度獲得しており、キャリアの年数は問題にはならないと思うが、ジーター氏は、こう続けた。
「これを長い間やり続けなければならない。つまり、過去にハンク・アーロン、ウィリー・メイズがいた。こういう試合をやってのけた選手がたくさんいるんだ」
 ただジーター氏は「しかし、彼は私たちがこれまで見たどの選手よりも最高のツールセットを持っていると言える」とも付け加えている。
 だが、米メディアやSNSのこの問題発言への反応は冷ややかだ。このジーター氏の発言を取りあげた米サイト「アスロンスポーツ」は、こう皮肉を交えて伝えている。
「スポーツが、過去100年間でこれほど進化してきたのに、どうすれば大谷をメイズ、アーロン、ベーブ・ルースと比較できるのか。今は大谷の史上最高の選手の一人の地位を議論する時ではない。彼のプレーはそれ自体を物語っており、それがワールドシリーズに向けての焦点となるはずだ。ジーターはヤンキースに大谷がいないことが少し苦々しいだけかもしれない」
 まだブルージェイズか、マリナーズか相手は決まっていないがワールドシリーズは24日(日本時間25日)に開幕する。

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