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スタンフォード大に留学中の佐々木麟太郎を指名する球団はあるのか?(写真・アフロ)
スタンフォード大に留学中の佐々木麟太郎を指名する球団はあるのか?(写真・アフロ)

「私が編成部長なら指名はしない」ドラフト解禁のスタンフォード大留学中の超大型スラッガー佐々木麟太郎を指名する球団はあるのか…元ヤクルト編成部長の見解は?

 かつてヤクルトで編成部長を務めた松井氏は「もし私が今編成部長の立場にあるなら、指名はしない」との見解を示した。
「まずどこまで佐々木の考えを調査しているかでしょう。メジャードラフトを待って指名されれば、メジャーに行く気なのか。指名がなければNPBの可能性はあるのか。大谷や佐々木のようにNPB経由でメジャーというパターンを説得できるのか。事前調査で可能性がない限り、指名は難しいでしょうね」
 さらに松井氏はこうも言う。
「ダメもとで下位で指名して交渉権だけを確保するという戦略はあるのでしょうが、本気で佐々木を説得するには、1位指名という誠意を見せる必要があると思うんです。今回のドラフトでは、大学生に即戦力の投手、野手が多くいる中で、その枠を使って佐々木に賭けるのは、相当な調査と自信、そしてチームに余裕がなければ難しいでしょう」
 日ハムがメジャー希望を表明していた大谷翔平を指名。球団がメジャー挑戦までの明確なビジョンとプロセスを示して大谷を口説き落とした例はある。佐々木は、その大谷の高校の後輩。父親が大谷を育てたチームの監督である。また日ハムは、2011年に巨人1本を宣言していた菅野智之を1位で指名して入団を拒否されその枠を無駄にしたこともある。 
 日ハムは、その年のナンバーワンを指名するという方針に沿ったもの。日ハムに限らず、佐々木に対してそれなりの説得策はあるのかもしれないが、松井氏は、「大学時代のプレーは短い映像でしか見ていないので、今の実力や成功度がよくわからないが、花巻東時代の最後の夏の甲子園でのプレーを見る限り、パワーは問題ないが、内角球や変化球への対応力、走攻守の走守の部分への懸念は残った。私がヤクルトの編成にいた頃の同年代の村上宗隆と比べると不安材料が目立つ。リスクを冒してまで1位で指名する価値があるのかどうか」と手厳しい。
 果たして佐々木の名前がドラフト会議で呼ばれるのか。

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