「生命線が断たれた」角田裕毅の移籍先候補だったアストンマーティンがリザーブドライバーを発表…レッドブル残留&レーシングブルズ移籍が実現しなかった場合は来季F1撤退か
F1のアストンマーティンは28日、来季のリザーブドライバーに育成プログラム所属のジャック・クロフォード(20、米国)を起用すると発表した。来季からホンダのパワーユニット供給を受けるアストンマーティンは、ホンダの支援を長く受けてきた角田が来季に所属する可能性があると噂されたチーム。アルピーヌのフランコ・コラピント(22、アルゼンチン)も、契約延長が近いと報じられるなど、角田がレッドブル及びレーシングブルズに残留できなければ、来季のF1撤退が現実味を帯びてくる状況となり、英国メディアは「生命線が断たれた」と厳しい見立てを報じている。
レッドブルは来季陣容の発表予定を延期
角田に悲報が届いた。
F1のアストンマーティンは28日、来季のリザーブドライバーに米国出身のクロフォードを起用すると発表した。
アストンマーティンは角田がレッドブル残留及びレーシングブルズ移籍が果たせなかった場合の有力移籍先だった。
クローフォードは昨季から同チームの育成プログラムに所属している20歳でフランスのDAMSから出走している今季のF2で4勝をマーク。残り4戦となったドライバーズランキングで2位につけている。
来季のドライバーとして、アストンマーティンはフェルナンド・アロンソ(44、スペイン)とランス・ストロール(27、カナダ)とすでに契約。一方でリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチ(25、ブラジル)が12月開幕のフォーミュラEへのフル参戦を表明。アストンマーティンとの契約が近く解消される見込みとなっていた。
アストンマーティンのこの発表を受けて、英国のF1専門メディア『PLANETF1.COM』は「角田のF1への生命線が断たれた」と報じた。
「アストンマーティンが来季のリザーブドライバーを確定させるとともに、レッドブルのセカンドドライバーが来季もF1に所属していく上での生命線が断たれた。来季からパワーユニットの供給を含めてホンダと技術提携を結ぶアストンマーティンは、長くホンダに後押しされてきた繋がりを持つ角田が、リザーブドライバーとして所属するチームになると指摘されてきた。さらに今季のリザーブドライバーを務めるドルゴビッチが来季のフォーミュラEへのフル参戦を表明し、アストンマーティンとの契約を近く解消することから、角田が加入する期待がさらに高まったばかりだった」
今季でレッドブルとの契約が満了する角田は、8月のサマーブレイク中に来季の去就に関してチーム首脳と協議し、後半戦の内容と結果で判断する方針で合意。当初、モータースポーツアドバイザーを務める重鎮ヘルムート・マルコ氏(82、オーストリア)は、前戦のメキシコGPを最終期限に来季陣容を発表する考えを示していた。
角田はオランダGPで9位、イタリアGPは13位で、姉妹チーム・レーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)がオランダGPで3位に入ったことで、一部のメディアは「来季のハジャー昇格内定」と報じていた。

