「人々は『大谷翔平が苦しんだ』と言うかもしれないけど後悔する必要はない。敗戦はド軍攻撃陣の問題だ」殿堂入り“レジェンド”ジーター氏がズバリ指摘…“ビッグパピ”も「大谷だけに頼るな」
“ビッグパピ”もこう大谷を擁護した。
「今日ヒットを打てなかったことなんてどうでもいい。彼はマウンドに上がって求められた仕事をやり遂げた。毎晩ヒットが出るわけじゃない。彼がマウンドを降りてブルペン陣が2失点したとしても、今夜の彼は素晴らしい投球だった。ブルペン陣が大変疲弊していた状況だったことも理解していた中で、延長18回の翌日に6回を投げたんだ。私は、こんなに長く投げるとは思っていなかったけど、彼は戦い抜いた。本当にタフな選手だ」
そして通算541本塁打で2013年にはレッドソックスでワールドシリーズMVPに輝いているビッグパピもジーター氏と同じ問題を指摘した。「言わせてくれ。大谷は非常に重要な仕事をしている。投げるだけでなく打つ必要があるからだ。彼が打たなければチームも点が取れない。チーム全体が勢いに乗るのは、彼のおかげのように見える。だが、他にも、このチームには昨夜ヒーローになったフレディ(フリーマン)、ムーキー(ベッツ)、マンシーのようなスター選手がいるが、今のところチームとして十分に結果を出せていない。大事なのは、大谷に頼りすぎず彼が打たなくてもチームが得点できる方法を考えることだ。相手(ブルージェイズの投手陣)が彼をマークしはじめると、点が取れなくなる。これまで通りの先発陣がいれば、それも可能だ」
Aロッドも「これまで見てきたショウヘイのプレーの中で今夜が最も印象的だった。フィールドにいる18人全員が疲れていた。足が重く、動きも鈍かった。でもなぜか彼だけが高いエネルギーでプレーしていた。楽屋で『なぜ彼だけ笑っているんだ?』と冗談を言っていたくらいだ。彼は見事だった。素晴らしい投球をした。唯一のミスはゲレーロJr.に間違ったスイーパーを投げてしまい、2点取られたことだけ。それ以外は完璧だった」と称賛した上で、打線の問題を指摘した。
「4試合を終えて言えるのは、ブルージェイズの方が良いチームだったということだ。残り3試合かもしれないが、得点はブルージェイズが6点多い。ラインナップで注目すべきはムーキー・ベッツだ。彼が調子を上げなければ、ショウヘイはシリーズ中にあと1打席も回ってこないかもしれない」
ロバーツ監督も打線の不振には頭を悩ませている。試合後の会見では、打線変更の可能性を示唆した。
「打線がリズムをつかめてはいない。打線の一部が完全に止まってしまう時間帯があり、イニングや試合によってムラがある。選手たちは戦っているし、ポストシーズンでは相手もベストの状態で向かってくる。打線の変更?今夜じっくり考える。明日のラインナップは少し変わるかもしれない」(米「ドジャーブルー」の映像より)
今日の第5戦の先発は第1戦に投げたトレイ・イェサベージ。前戦では4回で4安打5三振で2得点しか奪えていない。スプリットが武器でロバーツ監督は、「明日はしっかりと立て直したい。イェサべージのデータを整理し、彼のスプリットの動きを理解する。それが有益だ。そしてストレートを仕留めるチャンスを逃さないようにしたい」との対策を明かした。2勝2敗で迎えるワールドシリーズの行方を占う重要な第5戦で、ドジャース打線は大谷頼りにならずに目を覚ますことができるのだろうか。

