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阪神の岡田監督が1回に森の一塁への打球を巡る審判の裁定に猛抗議
阪神の岡田監督が1回に森の一塁への打球を巡る審判の裁定に猛抗議

「どういうことなんや?」阪神の岡田監督が激怒したオリ森友哉の一塁への打球の判定問題…協議で判定を変更した審判の対応は正しかったのか?

 日本シリーズの第2戦が29日・京セラドーム大阪で行われ、阪神が0-8でオリックスに敗れ、対戦成績は1勝1敗となった。岡田彰布監督(65)が激怒したのは、1回一死一塁から森友哉(28)の一塁ゴロを球審が一度はフェアと判定し、併殺打に終わったものの、塁審がファウルとジャッジしていたため、審判団が協議して判定をファウルにした問題。幸いこの判定が得点には結びつかなかったが、ファンや識者の間からは「なぜVTR検証を行わなかったのか?」という疑問の声が飛んでいる。

 京セラドーム大阪が騒然

 

 京セラドームが騒然となった。
 1回だ。阪神の先発の西勇は、その立ち上がりに一死から西野に四球を与えたが、続く森を一塁ゴロに打ち取った。一塁ベースの手前のラインギリギリの位置で捕球した大山は二塁へ転送して3-6-3の併殺を成立させたかに思えた。しかし、市川球審はフェアの判定を下していたが、一塁の福家塁審は両手を上げてファウルのジャッジ。判定が割れていたのだ。市川球審は確認のために福家塁審のもとに歩み寄り、6人の審判団が全員集まって協議。責任審判であるレフト線審の嶋田審判員が、場内のマイクを使って「ただいまの打球の判定について協議した結果、ファウルとして試合を再開します」と説明した。
 当然、岡田監督は納得がいかない。すぐにベンチを出てきて猛抗議。虎党から大きな声援と拍手が起きた。嶋田審判員は「みんなで協議した結果」と説明。岡田監督は「レフトから(一塁のゴロのフェアかファウルかを)見れるんか」と抗議した。
 らちがあかないと思ったのか、岡田監督は、フェアのジャッジを下した市川球審の意見を聞こうと近づいたが、嶋田審判員が間に入って2人を話させない。最後はあきれたように笑って岡田監督は引き下がったが、SNS上では、「なぜVTR検証をしないのか?」「協議で判定なんて決めるもの?」などの批判が殺到。岡田監督も、試合後に、怒りがぶり返した。
 スポーツ各紙の報道によると「ベースまでは主審(球審)の判断とちゃうの。シリーズやから何にも言わんかったけど、どういうことなんやろな。審判の協議でフェア、ファウルを決めるんやて。そんなルール野球をやってて初めて聞いたわ」と疑問を呈した。
 岡田監督が指摘するように公認野球規則の「球審および塁審の任務」では、球審の任務として「通常塁審によって宣告される場合を除いて、フェアボールとファウルボールを宣告する」とあり、ホームから一塁までのフェア、ファウルの判定は球審が行うことになっている。つまり球審が下したフェアの判定が採用されなければならない。
 ただ一方で審判団の協議については、公認野球規則で、こう認められている。
「一つのプレイに対して、2人以上の審判員が裁定を下し、しかもその裁定が食い違っていた場合には、球審は審判員を集めて協議し(監督、プレーヤーをまじえず審判員だけで)、その結果、通常球審(または、このような場合には球審に代わって解決にあたるようにリーグ会長から選任された審判員)が、最適の位置から見たのはどの審判員であったか、またどの審判員の裁定が正しかったかなどを参酌して、どの裁定をとるかを決定する。このようにして、決定された裁定は最終のものであり、初めから一つの裁定が下された場合と同様に、試合は続行されなければならない」
 つまり、今回のケースでは、責任審判の嶋田審判員が、市川球審ではなく一塁の福家塁審の裁定をとると決定したのだろうが、その決定への経緯は、岡田監督が怒るようにまったく謎だ。レフトの位置から見ていた嶋田審判員が、何をどう協議して、球審ではなく、塁審の判断を支持したのだろうか。

 

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