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元西武の“おかわり君二世”渡部(右)が一発を放ち、元阪神のドラフト1位の森木(左)は最速149キロでアピールした
元西武の“おかわり君二世”渡部(右)が一発を放ち、元阪神のドラフト1位の森木(左)は最速149キロでアピールした

トライアウトで「ワンポイントで使える」とアピールに成功した人と「成長を感じない」と失敗した人は誰だ?…元ヤクルト編成部長がNPB復帰可能性のある「4プラス2」を緊急チェック!

 沖縄の宜野座高から育成ドラフト7位でソフトバンクに入団して5年目の今季は春季キャンプ中に1軍デビューを果たして結果を残すも、ファームでの出場も6試合に留まり、防御率は2.84だったが戦力外となった。
 山本は、元阪神の野口恭佑(25)、元広島の宇草孔基(28)をいずれもスライダーで連続三振、福田は松山を142キロの内角ストレートで見逃しの三振、中村をチェンジアップで空振りの三振に仕留めた。最速は144キロをマークしている。
「山本は、打者がボールを見つらいというリリースに特徴があった。福田は全部ボールが低めに集まっていた。いわゆるゴロピッチャーの持ち味を出せていた。2人とも対左のワンポイントであれば、まだ使い場所があるように思えた。福田は故障歴があるようなのでその部分の調査は必要になってくるが、この3人のうち誰かには、左が補強ポイントのチームから声がかかる可能性はあるのではないだろうか」
 松井氏は「あくまでも穴の扱いだが…」と断った上で逆転で声のかかる可能性がある投手として“トリ”を務めた元広島の育成右腕、小林樹斗(22)と、元阪神の2021年のドラフト1位、森木大智(22)の2人をリストアップした。
「小林と森木の共通点はまだ22歳という年齢とポテンシャル。小林は渡部をセンタ―フライに打ち取った145キロのストレートに見るべきところがあった。将来的にチームの中心的な投手になれる素材を感じさせた。度重なる故障から元に戻るには時間が必要。育成契約になると思うが、そのノビシロを我慢して見てくれる球団があれば」
 中村、鈴木、渡部相手にヒットを許さなかった小林は、2022年に開幕ローテを争うも6月に右肘を疲労骨折、2023年にも疲労骨折に見舞われてオフに手術、昨季8月に復帰するものの戦力外通告を受けた。育成で再契約したが、今季も1軍登板はなく、ウエスタンでは27試合に登板し、0勝0敗1セーブ、防御率4.78の成績だった。
 森木は、松山に高めのストレートをセンター前へ弾き返され、ソフトバンクの育成、川原田純平(23)には、新球のツーシームを見極められて四球、山足はショートゴロという内容だったが、最速は149キロ。 
 中学生時代に150キロをマークして評判となり2022年のドラフト1位で阪神に入団し、1年目の8月23日の中日戦で先発デビューし、5回までわずか1安打無失点の好投で、結局、6回につかまり3点を失うが、大器と期待された。だが、2年目以降は1軍登板なく、育成契約となった今季はファーム14試合で防御率13.81と苦戦した。
「私は中学時代から彼を見ているが、肘が下がり、腕を押し出すようなフォームに変わってしまっていて抜けるボールが目立った。彼も小林同様、長い目で見てもらえる球団があれば再生の可能性はある」

 

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