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ソフトバンク首脳陣も緊急事態を救ってくれた先発転向の森の投球内容に満足。チームは6連勝でマジック「9」
ソフトバンク首脳陣も緊急事態を救ってくれた先発転向の森の投球内容に満足。チームは6連勝でマジック「9」

ソフトバンク“元守護神”森唯斗の先発転向は成功なのか…2年ぶりVへマジック「9」と加速!

 

ソフトバンクが16日、敵地仙台で行われた楽天戦に6-2で快勝して6連勝。2位のオリックス日ハムに3-6で敗れたためゲーム差が3に開きマジックが「9」となった。先発予定だった奥村政稔(30)が右肘負傷で登板を回避したため、急遽プロ初先発した森唯斗(30)が3回を2安打1失点にまとめ、3年連続の20号到達となる柳田悠岐(33)の3ラン、アルフレド・デスパイネ(36)の3ランで楽天を寄せ付けなかった。今日17日から3連戦が組まれているオリックスとの天王山を前に勢いに乗る大きな1勝となった。

緩急つけた投球で3回を1失点

 チームの緊急事態を救ったのは元守護神だった。

 まっさらなマウンドを踏むのはプロ入り9年目にして初。通算461試合目にしての初先発は、通算421試合目で 先発した元巨人のマシソンの記録を抜くプロ野球史上最遅記録だという。先発予定だった奥村の故障発生で、急遽巡ってきたそのマウンドで、森は落ち着いていた。

  緊迫の9回をずっと守り続けてきたクローザーの度胸に加え、1回表の攻撃で、いきなり柳田に20号3ランが飛び出して援護点をもらったことで余裕もできていたのかもしれない。

 その第1球。先頭の山崎にレフトへ痛烈な打球を弾き返されたが、柳町がスライディングキャッチで好捕。続く西川には、この日最速となる149キロのストレートでストライクを取った後にナックルカーブを2球続けた。その緩急に戸惑ったのか、西川はインサイドのカット系のストレートに詰まらされてショートフライ。3番の浅村へもナックルカーブから入り、最後はツーシームでライトフライに打ち取り、最高の形でスタートした。

 圧巻は2回。一死から5番の辰巳を またナックルカーブを2つ続けた後に147キロのストレートでスイングアウト。6番の鈴木大にはボールゾーンに落とすフォークで連続三振である。3回にはマルモレホスにカウント0-1から91キロの超スローボールでストライクを取り、最後は、フォークで三球三振。先発だからこそ可能な配球である。この回、9番の太田に一発を許すも、失点ははそれだけ。50球ピタリで“オープナー”としての任務を完了。チームに勢いをつけた。 各社の報道によると「初めてだったけどすんなりと入れた。凄く楽しい時間だった。欲を言えば無失点で終えたかった」と森はコメントした。

 藤本監督は、泉、甲斐野、嘉弥真、松本、藤井、モイネロと7投手を費やして小刻みに継投。7回にはデスパイネの3ランの追加点もあり、危なげなく6連勝を飾り、オリックスが日ハムに逆転負けしたことで、マジックを2つ減らして一桁の「9」となった。

  藤本監督は、元守護神、森の先発転向プランを明言していたが、本格転向は来季からで、現在は、まだテスト段階。13日の西武戦でも、2番手で3イニングを投げ無失点に抑えるなど、適性を示していた。 ソフトバンクに詳しいOBで評論家の池田親興氏も、「11連戦で先発不足のチームの危機を救っただけでなく大きな戦力になる。先発の適性はある」との見解を持つ。

 

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