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青木真也がまさかのTKO負けを喫した(写真提供・ ONE Championship)
青木真也がまさかのTKO負けを喫した(写真提供・ ONE Championship)

「青木真也はもう年を重ね過ぎた」まさかの壮絶TKO負けの“バカサバイバー”にONE総帥が事実上の引退勧告…大金星の手塚裕之は「負ければこれが最後」の契約内容を明かす

 試合後、青木は自らの未来についてこんな話をした。
 今後のONEでの試合の可能性を聞かれ「ギャラ次第だよ。ギャラが良ければやるよ。今回と同じだったらやってやるよ。でも、そういうもんじゃないだろうっていうのもあるしな」と含みを持たせた。
 そして控室で、セコンドについていた“盟友”ケンドー・カシン、野村とのやりとりを明かした。
「『もう一丁(1試合)』って。またお前に金を払うのかって思って。野村も『もう一丁』って。野村の遠征費を払うためにオレが試合をしてんじゃねえんだよ」
 手塚はその会見の内容を知らない。
 青木の教則本を読み、栃木にセミナーに来てもらったことなどを伝え、「感謝している」と言い、「最後の試合に立ち合えたことを誇りに思う」と、青木の試合が引退試合だったと受け取れるような発言をした。
 真意を聞くとONEと青木の契約内容を明かしてこう説明した。
「1試合契約で勝てば、もう1試合契約だったとうかがっている。(自分が)勝ったことで(青木の)ONEは終了。ただ自分で興行をやって、そこで引退だと言っていたので、そこでやるのか、別の団体でやるのかわからない」
 現役続行の会見のニュアンスを伝えると「それも含めて青木劇場。言ったことが、一転二転では止まらない。四転五転する(笑)。続けるのであれば応援している」と理解を示し、青木からのリベンジの申し入れがあったとしても「もういいんじゃないか。彼もやりたくないと思う」と否定し、前を向いた。
「(青木戦が)集大成と思っていたが、この試合を皮切りにライト級でトップを狙いたい。クリスチャン・リーを倒してベルトを取る道の始まりだと思う。ここから上がっていきたい」
 この日、防衛に成功したONE2階級王者、クリスチャン・リーへの挑戦を口にした。
 青木の今後のカギを握るチャトリCEOの評価は辛辣だった。
「青木?私は話をしていない。真也はもう年を重ね過ぎた。44とか、43とか、恥ずかしいね。20年、15年前がベストベスト。この頃はもう難しい。ONEに日本選手があまりいない時、真也が10年前にチャンピオンとなり感謝はしている。だが、人間は年を重ねていくものだから」
 事実上の引退勧告だった。複数試合契約が切れ、もう1試合契約となっているため、チャトリCEOがオファーを出さない限り、ONEに青木の戦う舞台はない。もうチャトリCEOには、その気はない。
 青木はどこへいくのか。
 手塚はバックステージで「やっぱり青木さんすげえや」と声をかけたという。
「格という意味で雲の上の存在。青木さんからはいろんなことを学んだ。感謝しています」
 これが青木の格闘界での存在価値。
 年を重ねたレジェンドだからこその役割がある。

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