• HOME
  • 記事
  • 格闘技
  • 「衰えではない。次が過去最強を作れる最後の1試合」なぜ武尊はTKOで劇的再起を飾るも来年4月29日「ONE175」のロッタンとの再戦での引退を電撃発表したのか?
武尊が往年のキレと迫力を取り戻した(写真提供・ ONE Championship)
武尊が往年のキレと迫力を取り戻した(写真提供・ ONE Championship)

「衰えではない。次が過去最強を作れる最後の1試合」なぜ武尊はTKOで劇的再起を飾るも来年4月29日「ONE175」のロッタンとの再戦での引退を電撃発表したのか?

 ただ、チャトリCEOから、「武尊はベスとパフォーマンスを出した。まだ引退はダメよ。もし勝ったら、ロッタン3はしないといけないよ」と、勝利した場合に、ロッタンとの3度目の完全決着を行うことを要望された。
「勝ったら考えます」
 武尊は、少しだけ現役続行の可能性に含みを持たせた。
 この日は、澤田千優が平田樹を完全に支配、“レジェンド”青木真也が手塚裕之の打撃にまさかのTKO負け、KANAがONE3種目での王者、スタンプ・フェアテックスを判定で破る金星をあげ、与座優貴が武尊の歯が立たなかったスーパーレックに3-0判定で勝利した。
 4大タイトル戦では吉成名高が、卓越したスピードとヒット&アウェーを徹底した戦略的な戦いでヌンスリン・チョー・ケットウィナー(タイ)を下してアトム級ONEムエタイタイトルを手にした。セミファイナルのONEフライ級MMAタイトル戦では、王者の若松佑弥が立ち上がりにジョシュア・パシオ(フィリピン)に強烈な一発を浴びながらも逆転でのグラウンドでの膝爆弾の連発でTKO勝利してベルトを守った。この1戦もスペクタクルだった。メインのフェザー級キックボクシング統一戦も、武尊がセコンドについた暫定王者の野杁正明が、正規王者スーパーボン(タイ)の伝家の宝刀の左ハイキックを封じながらも惜しくも判定で敗れるスリリングな試合を見せた。だが、1万人を超える観客を総立ちにさせたのは武尊だけだった。会場のボルテージが武尊のファイトだけワンランク違っていた。
 チャトリCEOが「武尊に感謝している。格闘技のリーダー、凄いレジェンド。他の選手にドアを開けた」と称賛、現役続行を願ったのも当然だろう。
 来年4月29日のラストマッチ。
 武尊は那須川天心がキック時代に唯一苦戦した最強ロッタンを相手にどんなファイトを見せてくれるのだろうか。

関連記事一覧