「去就の露骨なヒント」角田裕毅の残留争い“ライバル”ハジャーを“重鎮”が「セナ並み」と“ベタ褒め”発言…ラスベガスGPに向け角田は「(低)気温が課題。解決策を試す必要が」と戸惑い隠さず
同じく英専門メディア「F1オーバーステア」も、このマルコ氏の発言を取り上げたが、こちらは、レッドブルの裏事情を詳しく、こう分析している。
「一部では、レッドブルはすでに角田を完全に切ることを決めているという見方もある。公に発表していない唯一の理由は、コンストラクターズ選手権で2位争いをまだ続けているからだ。レッドブルは2位のメルセデスと32ポイント差。逆転するには角田が集中して走る必要がある」
そしてマルコ氏の意見だけでは去就の決まらない状況を説明した。
「マルコはすでにハジャーを支持しているようだが、ローラン・メキース代表は、角田を切る決断に苦悩している。二人は親しい関係にあるが、それ以上にメキース代表は若手を急速に昇格させることに慎重だ」
今季途中にレーシングブルズから新代表に抜擢されたメキース氏は、昔から角田の才能を買っており、21歳のハジャーを早急に昇格させてその芽を潰すことになることも危惧している。角田の置かれた状況は厳しく、レーシングブルズへの復帰さえ、“神童”と騒がれているアービット・リンドブラッドのF1昇格があれば、ローソンと争うことになり不透明だ。ただ今の角田がやれることは、去就が決定するまでの残り2レースで、全力を尽くすことしかない。
たが、ラスベガスGPは、市街地レースであり、長いストレートに低ダウンフォース、様々なコーナーが配置されるなど対応に苦慮するレイアウトで、しかも、この時期は気温が低く、タイヤが作動温度に達しにくく、グリップ不足に陥る危険性がある。
英専門メディア「ディス・イズ・F1」によると、角田も戸惑いを隠さなかった。
「ラスベガスの週はいつもすごく特別だ。他のレースとは全く違う。その理由は場所だけでなく本当にユニークだからだ。気温が特に課題となり、そのためマシンをうまく機能させるために様々な解決策を試す必要がある」
やはりコース、低気温を問題視した。
ただ、前レースのブラジルGPでは、完走中“最下位”の17位に終わったものの手応えがあったという。
「ブラジルは難しいレースだったが、ペースは良かった。そのレベルを維持できれば、ポイント圏内争いに絡めるはず」
そう前向きにコメントした。
ラスベガスGPは日本時間21日に開幕。同日にフリー走行1回目、2回目が行われる。

