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角田裕毅が崖っぷちのラスベガスGPフリー走行1回目で一時トップに躍り出る快走を見せて3番手に(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅が崖っぷちのラスベガスGPフリー走行1回目で一時トップに躍り出る快走を見せて3番手に(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「初めて実力でフェルスタッペンを打ち負かした」角田裕毅のFP1での3番手を海外メディアが絶賛…赤旗中断2度のFP2は15番手で本人は「まだ速くないよね」と不満足

 F1の今季第22戦、ラスベガスGPが21日に米ネバダ州のラスベガス・ストリップ・サーキットで開幕し、レッドブルの角田裕毅(25)がフリー走行1回目(FP1)で3番手となる1分35秒071をマークした。続く同2回目(FP2)は、2度の赤旗中断などのアクシデントも重なり、15番手に終わったが、FP1で一時はトップに立ち、4番手だった絶対的エースのマックス・フェルスタッペン(28、オランダ)に0秒038差をつける好発進を見せた角田を、英国メディアは「F1公式セッションにおいて、初めて実力でチームメイトを打ち負かした」と驚きを込めて伝えた。

 「公式予選ですべてをまとめあげる

 ボードの一番上に「TSUNODA」の文字が躍った。
 日没後に開始された1時間のFP1。気温14.2度、路面温度18度とともに低いコンディションの中で序盤から上位につけていた角田が、残り15分あまりとなった段階で1分35秒071の好タイムをマーク。20台の中でトップに立った。
 最終的にはフェラーリのシャルル・ルクレール(28、モナコ)が1分34秒802でトップを奪取。1分34秒968をマークしたウィリアムズのアレクサンダー・アルボン(29、タイ)の後塵も拝したが、チームメイトのフェルスタッペンとの0秒038差をキープした角田が3番手でFP1を終えた。
 角田がフリー走行で上位につけるのは今回が初めてではない。たとえばRB(現・レーシングブルズ)で参戦していた昨季のメキシコGPでは、FP1、FP2ともに3番手のタイムをマークしている。それでも今季第3戦の日本GP直前にレーシングブルズから緊急昇格したレッドブルで、常に大差をつけられてきた絶対的エースのフェルスタッペンを上回ったのは、20戦目となるラスベガスGPが初めてだ。
 英国の専門メディア『GP BLOG』は「角田がフェルスタッペンに勝利した」と、FP1における最大のトピックスとして伝えた。
「角田はラスベガスの週末において、レッドブルの一員としてこれまで臨んできた19回のグランプリではかなえられなかった快挙を成し遂げた。F1公式セッションにおいて、初めて実力でチームメイトを打ち負かしたのだ。セッション序盤こそフェルスタッペンに約0.8秒差をつけられていた角田は中盤から調子を上げ、オランダ人ドライバーを上回った位置を最後まで維持した」
 同メディアはさらに、マクラーレンなどで通算15勝をあげ、ブラウンGPから参戦した2009年にはドライバーズ王者に輝いたジェンソン・バトン氏(45、英国)のコメントを引用しながら角田のFP1を伝えている。
「長くフリー走行を見てきたが、同じマシンを駆ってマックス・フェルスタッペンよりも速いドライバーが現れたのはおそらく初めてと言っていい。角田が来季以降もF1でのキャリアを続けていくために、ラスベガスの週末を通じてこの状態をキープして、良いパフォーマンスを見せてくれることを願っている」

 

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