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角田裕毅が崖っぷちのラスベガスGPフリー走行1回目で一時トップに躍り出る快走を見せて3番手に(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅が崖っぷちのラスベガスGPフリー走行1回目で一時トップに躍り出る快走を見せて3番手に(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「初めて実力でフェルスタッペンを打ち負かした」角田裕毅のFP1での3番手を海外メディアが絶賛…赤旗中断2度のFP2は15番手で本人は「まだ速くないよね」と不満足

 もっとも、驚きをもって伝える海外メディアとは対照的に、角田自身はいたって冷静だった。FP2ではドライだった路面状態に加えて、後半以降は公道コース上のマンホール蓋の緩みで2度にわたって赤旗中断。十分なタイムアタックができないまま、9番手のフェルスタッペンから0秒587差の15番手に甘んじた結果も踏まえながら、角田は、初日をF1公式サイトが伝えたインタビューで次のように振り返っている。
「ラスベガスの初日としては、全体的に良い形で終えられた。FP2でちょっと問題があったのは残念だけど、それでもペースそのものは悪くなかった。FP1で感じたものとは異なる課題に直面したけど、それも学習していく過程の一部。セッション中に完全ではないものの、正しい方向へ回復させた中で学びもあったし、マシンのセッティングを比較できた点も良かった。明日はすべてをまとめ上げるだけだと思っている」
 現時点でF1で来季の陣容が決まっていないチームはレッドブルと姉妹チームのレーシングブルズだけ。レッドブルではフェルスタッペンの残留だけが決まっているが、相棒となるセカンドシートは未定だ。
 今季限りで契約が満了する角田はサマーブレイク中に、後半戦のレースの結果と内容で来季の去就を決定する方針でチームと合意。当初は、10月末とされていた決定時期は12月5日開幕の最終第24戦、アブダビGP前まで先送りされた。
 しかし、複数の海外メディアはレーシングブルズのルーキーで、オランダGPでは3位に食い込んで自身初の表彰台に立つなど、センセーショナルな活躍を演じてきたアイザック・ハジャー(21、フランス)の昇格が規定路線だと報じている。
 実際にハジャーが昇格した場合、角田がF1で生き残る道はレーシングブルズへの復帰しかない。しかし、同チームには将来を嘱望される神童アービッド・リンドブラッド(18、英国)の昇格が濃厚で、残されたひとつのシートを角田とリアム・ローソン(23、ニュージーランド)が争うと見られている。
 来季の去就決定まで、残されているのは実質2レース。ラスベガスGP開幕を前に「ナーバスになっていない、と言えば嘘になる」と追い詰められた心情を初めて吐露した角田にできるのは、可能な限り上位に入賞してポイントを稼ぐ以外にない。
 そのためにも今日22日の公式予選が大きなカギを握る。角田が3回目(Q3)へ進出したのは第17戦のアゼルバイジャンGPが最後。6番グリッドとレッドブル移籍後で最高位を獲得した角田は、決勝でも同じく最高位の6位入賞を果たしている。

 

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