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優勝したフェルスタッペンとは対照的に角田裕毅は12位に終わる(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
優勝したフェルスタッペンとは対照的に角田裕毅は12位に終わる(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

もう来季の残留断念?!「すべてが自分の不利に働いている」角田裕毅がタイヤ変更の大バクチが裏目に出て12位に沈み弱音を吐く

 11位に終わったメキシコGP決勝では、タイヤ交換で通常より約10秒も余計な時間を要する陣営のミスが大きく響いた。完走した17台中で最下位の17位に終わったサンパウロGPでは、ピットストップ時に10秒のタイムペナルティを消化する前にクルーが作業を開始し、2度目の10秒タイムペナルティを科された。
 10月下旬に決定する予定だった、角田の去就を含めた来季の陣容が12月5日開幕の最終第24戦・アブダビGP前へと先送りされている。今季限りでレッドブルとの契約が満了する角田が、まさに一戦必勝の心境で臨んでいる中で、角田に限って陣営のよる初歩的かつ信じられないミスが立て続けに発生している。
 SNS上では「信じられない。酷すぎる。チームにスパイでもいるのか」などといった投稿すら飛び交った。角田が苦言を呈したくなるのも無理はない。
 来季の陣容が決まっていないF1チームは、レッドブルと姉妹チームのレーシングブルズだけ。残留の決まっているレッドブルの絶対的エース、マックス・フェルスタッペン(28、オランダ)は2番グリッドからスタートした決勝で圧倒的な走りを見せて今季6勝目をマークした。
 しかも、ドライバーズランキングで首位に立つマクラーレンのランド・ノリス(26、英国)が失格。同じくマクラーレンのオスカー・ピアストリ(24、豪州)と366ポイントでついに並び、ノリスとの差を24ポイントに詰めたフェルスタッペンは、逆転での5年連続のドライバーズ王者獲得の可能性も出てきた。
「今日はすべてが非常にスムーズに進んで楽しかったし、陣営との連携も良好だった。残り2戦でもベストを尽くし、できる限りの成果を最大化していく」
 両者の間を隔てる明確なコントラストが、陣営のミスに振り回され続ける角田の現状をさらに浮き彫りにする。今後へ向けた角田のポジティブなコメントは、逆に精いっぱいの強がりを込めているように聞こえてならない。
「自分にコントロールできることをやり続けるしかない。レースペースそのものは正しい方向に進んでいるし、マシンに対する自信もさらに深まっているので」
 角田に代わって昇格濃厚と見られているレーシングブルズの新人アイザック・ハジャー(21、フランス)は決勝で8位入賞を果たした。崖っぷちに立たされた角田に残されたアピールのチャンスはわずか一戦だけ。スプリントも行われる第23戦のカタールGPは28日に開幕する。

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