那須川天心の右が井上拓真の顔面を捉えるも踏み込みが浅い(写真・山口裕朗)
米メディアは井上拓真に敗れた那須川天心に「弱点を見せたのではなく難しい挑戦で力が及ばなかっただけ」と同情的?!「明るい未来を感じさせるパフォーマンスを示した」とも評価
続けて同サイトは「今回の試合から得た教訓が今後の長いボクシング人生で彼の潜在能力を最大限に引き出す助けになることを願いたい」と天心に異例のエールを送った。
天心は、リング上で拓真に「強くなるんで。もう一度お願いします」と再戦を申し入れた。試合後の会見でもリベンジを誓った。翌日には、自らの冠のラジオ番組に生出演して途中、何度も涙ぐんで言葉につまりながら、まず敗因について、こう語った。
「敗因としては、知らないボクシングの幅があった。経験値で負けた。最初のラウンドは自分のペースでできたが、(リズムや攻め方を拓真が)変えてきて対応できなかった。ボクシングはアップセットが起こり辛いという現実を見せられた。最初は覆せることはあるが、ラウンドを重ねると読まれる。手札を増やさないとダメ」
そして改めて再起への決意を明かしている。
「挑むことは絶対にやめない。すべてをかけてボクシングというものに挑んでいる。言い訳も後悔もない。いろんなことを言われたり、アンチだったり、心無い言葉も言われるが、自分の人生は一回しかない。自分のやるべきこと、やりたいことを堂々と突き通してやりたい。またすぐに復活したい」
ダメージもなく再起にそう時間はかからないだろう。拓真の過去最高のパフォーマンスを引き出したのも、天心の才能がゆえ。まだプロ8戦目。格闘技人生初の黒星を糧に天心はまた強くなってリングに帰ってきそうだ。
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