ハジャーが明かす角田裕毅を押しのけてレッドブル昇格を決めた裏舞台…「理にかなっているから(レッドブルは)そう決めた」来季途中交代の懸念も浮上するが「適応に自信がある」と全否定!
来季から角田裕毅(25)に代わってレッドブルに昇格するアイザック・ハジャー(21)が、その決定までの裏舞台を明かした。オランダの専門メディア「レーシングニュース365」など複数のメディアに語ったもの。マックス・フェルスタッペン(28)の相棒を務めることの難しさが指摘されていて、ローラン・メキース代表(48)や角田自身もシーズン途中の交代の可能性を示唆しているが、ハジャーは「適応力には自信がある」と豪語し、シートを手放さないことを誓った。
カタールGPの週に来季昇格を伝えられる
角田との来季のシート争いに勝利したハジャーがその昇格の舞台裏を明かした。
「詳しくは言えませんが、かなり(通告は)遅かったですね。カタールGPの週だったと思います」
角田の不振を受けて複数のメディアが早い段階からハジャー昇格を「決定」とまで伝えていたが、実際に通告を受けたのはカタールGPの週だったという。ちなみに角田は来季からリザーブ兼テストドライバーに降格することをカタールGP直後にモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコ氏から通告されている。タイミングとしてはそう変わらなかったというわけか。
そしてハジャーは「理にかなっているからそう決めたんだと思います」と、角田を押しのけて、自分を抜擢したレッドブルの決断理由をそう自己分析した。
なぜか。
ハジャーはルーキーイヤーに姉妹チームのレーシングブルズで素晴らしい結果を残した。24戦中入賞が10度。8月下旬のオランダGPでは3位に食い込み、表彰台にあがった。ドライバーズ選手権では51ポイントで12位。33ポイントで17位に沈んだ角田に差をつけた。
だが、ハジャーの来季には不安がつきまとう。角田と同様、歴代マックス・フェルスタッペンの相棒が苦戦してきたからだ。角田も明かしているが、フェルスタッペン仕様のマシンへの適応が難しく、しかも、チームの優秀なトップエンジニアは、フェルスタッペンのマシンにかかりきりで、セカンドドライバーのマシンまで丁寧にフォローしてもらえない。それゆえ、メキース代表が「裕毅は再びチャンスを得るだろう。私はそのように願っているし、実際にそうなると思っている。確かに彼は来季、我々のリザーブ兼テストドライバーになる。しかし、何が起こるのかは誰にもわからない。我々は過去にも、かなり素早い段階でドライバー交代の決断を下すことで有名なチームだった」と語るなど、早くもシーズン途中の交代の可能性が取りざたされている。
角田も「DAZN」が配信した独占インタビューの中で、こう意味深な発言をしている。
「もしかしたら僕は1年間、シミュレーターやリザーブドライバーでは終わらないかもしれない。いろんなシチュエーションを聞いてはいる」

