「酷い採点だ」「どこ見てた?」「B、Cプランがなかった」帝拳“秘密兵器”高見亨介が1-2判定で敗れたWBA&WBO統一戦の判定に物議…本当に狂った採点だったのか…改めて検証してみた
そして最終ラウンドは、ここまで逃げに徹していたサンティアゴが前に出てきた。試合後、その理由を聞かれ「ポイントをとっていくことが勝利を導いた。私はクレバーに我慢をもって戦った。それが結果になった」と、誤魔化して答えたが、陣営の計算では、このラウンドを取らねば負けると踏んでいたのだろう。
サンティアゴは、ボディから右、またボディと攻め込むも、高見も5連打を浴びせて反撃。フックは相打ちとなったが、高見の右が効果的だった。1分30秒を過ぎると、再び逃げるプエルトリカンを高見が追う展開となった。ガードの上からフックを浴びせ、最後は激しい打ち合いになり、高見の左右のボディがめりこむ。ここでゴング。高見は両手を突き上げ、サンティアゴは神妙な表情でコーナーへ下がった。
「113-115」で高見の負けとつけたカナダ人は、このラウンドをサンティアゴにつけた。あの117-111と大差でサンティアゴを支持していたポーランド人でさえ高見のラウンドとしていた。
採点を改めて検証してみれば微妙な戦いだったことは確かだ。
元WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪氏は、「高見の2ポイント勝利」とした一人。
「ユーネクストの映像を見た人の多くは、判定結果通りに高見が負けていたと言っているようですが、僕は現場の一番近くの解説席、ジャッジの目線で見ているので全然、違うんですよ。サンティアゴの見栄えがよく見えるリターンのパンチも実際には高見がスリッピング・アウエーで外していて当たっていない。だから、117-111をつけたジャッジはどこを見てたんだ?って思いますよ。それと高見のボディはクリーンヒットしているのに評価されていない。パンチをまとめた手数を取っている。このあたりの判断基準もおかしいですよね」
そう疑問を呈した。

