箱根駅伝“サプライズ無き区間エントリー”から見えてきたレース展望…エース黒田が流れを作る青学大が優勢で追う駒大…國學院大、早大、中央大が波乱演出候補?!
次は全日本大学駅伝王者の駒大だ。区間エントリーは以下の通りになる。1区小山翔也(3年)、2区森重清龍(4年)、3区篠和真(1年)、4区村上響(3年)、5区安原海晴(3年)、6区伊藤蒼唯(4年)、7区植阪嶺児(3年)、8区坂口雄哉(2年)、9区菅谷希弥(2年)、10区新谷倖生(3年) 補欠/帰山侑大(4年)、佐藤圭汰(4年)、山川拓馬(4年)、桑田駿介(2年)、谷中晴(2年)、牟田凜太(1年)
前々回は4区間(1、4、7、10区)、前回は5区間(3、5、7、9、10区)で当日変更をしているが、今回も主力を補欠に登録した。順当なら前回1区2位の帰山侑大(4年)、同7区1位の佐藤圭汰(4年)、同5区4位の山川拓馬(4年)、同4区4位の桑田駿介(2年)、同3区6位の谷中晴(2年)が当日変更で起用されるはずだ。ただし、区間は前回と様変わりするかもしれない。
藤田敦史監督は主将・山川を2区か5区のどちらに配置するか悩んでおり、「5区に山川を使うのであれば1時間9分がターゲットになるでしょうし、山川以外となると10~11分台が現実的かなという感じですね」と話していた。
山川本人は両区間の準備をしており、「2区なら65分台は確実に出したいですし、5区なら70分を切りたい」と意気込んでいる。しかし、誰が2区に入っても、青学大・黒田に対しては劣勢になるだろう。
そうなると3区で巻き返すしかない。ここに5000mで日本人学生最高記録(13分09 秒45)を持つスピードキングを投入してくるはずだ。
佐藤は前々回、3区を区間歴代3位の1時間0分13秒で走破している。2年間の成長をどんなタイムで表現するのか。総合優勝のためには絶対エースでライバル校を蹴散らしたい。
そして6区には山下りのスペシャリスト・伊藤蒼唯(4年)が控えている。1年時は区間賞に輝き、前回は区間歴代5位の57分38秒をマーク。往路をトップと1分以内で折り返すことができれば、6区の伊藤で逆転が十分可能だ。逆にいえば、ここで届かなければ、青学大に逃げられるだろう。

