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井岡がWBA世界バンタム級挑戦者決定戦に挑む。中央はWBAの立会人でGMのゴメス氏
井岡がWBA世界バンタム級挑戦者決定戦に挑む。中央はWBAの立会人でGMのゴメス氏

大晦日バンタム挑戦者決定戦前に井岡一翔が「(井上尚弥)より先に5階級制覇をするんだという気持ちはない」と注目発言…WBC王者の井上拓真の来場決定で何かが起きる?!

 井岡は、中谷の苦戦をそう分析して自らのバンタム級挑戦に置き換えた。
「4階級をやってきている。バンタムは初めてで難しさへの覚悟を考えながらやっている、あの試合を見て、ひと階級を上げるのが難しいとは考えなかった」
 井岡は階級の壁など問題にしないという自負を持つ。
 その背景には、今回大幅に変えた取り組みがある。
 これまでボクシングの練習とフィジカルトレーニングの割合は「7-3」程度で「最低限のスピードとパワーを求める」のものだったが、今回はその割合を「5-5」までに変化させた。その結果「続けることでもっと伸びるんじゃないかというノビシロを感じることができた」という。取り組んだトレーニングは、単純な筋トレではなく、「よりピンポイント」に鍛えて、ボクシングの動きへつながる「出力」「連動」に特化したもの。会見の中で質問者に「わかりましたか?」と、何度も念を押すほどの熱弁をふるった。それほど、36歳の井岡が大きな刺激を感じさせたチャレンジになった。
 他のボクサーのトレーニングに対する見方も変わった。サウジアラビアでアラン・ピカソ(メキシコ)と対戦した井上尚弥のウォーミングアップ風景が映像で流れていたが、「こういう力を出すためにこういう動きをしているんだな、彼はこうやってるからスピードや瞬発力が出てるんだなとわかった。ウォーミングアップが理にかなっている」と、モンスター凄さの一端をそこから読み取ったという。
 その井上はサウジアラビアで来年の5階級制覇への挑戦について言及した。ピカソ戦の前日に来年5月の東京ドームで中谷ではなくフェザー級への挑戦を行う構想があることを井上が漏らして大騒ぎとなった。結局「5月は中谷」で決着がついたが、そのスーパーファイトに勝てば、9月にも5階級制覇へのチャレンジが実現しそうな動きがある。
 ファンの興味を集めているのは、日本人初の5階級制覇を成し遂げるのは、井岡が先か、井上が先かという問題。井岡が今回勝てば、その5月の東京ドームでのアンダーカードで那須川天心に判定勝利したWBC王者の井上拓真に挑むプランが持ち上がっている。
 その井上拓真は、大橋秀行会長、井上真吾トレーナーと共に大田区総合体育館に来場することが決まった。何が起きる予感がプンプンする。 
 ビッグマッチが実現すれば、拓真が井岡に兄より先に日本人初の5階級制覇の称号を与えることを阻止するための“井上家の戦い”になるだろう。

 

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