え!そこまで“鬼”に?「上がってこなければ誰かに(遊撃)ポジションを奪われる」西武の西口監督が源田壮亮と外崎修汰のベテランコンビからの特権を剥奪?!
西口監督は一塁のタイラー・ネビン(28)だけがレギュラーだと明言。残るすべてのポジションで競争が促されていく中で、サードでは2020年のドラフト3位で東海大相模高校から入団した山村崇嘉(23)が対抗馬となる。5年目の昨季は自己最多の71試合に出場。4本塁打を放った左のスラッガー候補は三塁に加えて二塁と一塁も守っている。
その場合、外崎はどのポジションで12年目へ挑むのか。西口監督が即答する。
「外野。二塁か外野。ひょっとしたらDHですね」
競争の掟はルーキーの2017年から西武の遊撃に君臨し、野球日本代表侍ジャパンでも遊撃のレギュラーとして2021年の東京五輪金メダル獲得、そして2023年のWBC制覇にも貢献した源田にも当てはまる。
昨季の源田は出場104試合、そのうち先発が91試合にとどまり、打率も.209にあえいだ。プロ2年目の2018年から7年連続で受賞してきたゴールデングラブ賞もオリックスの紅林弘太郎(23)に明け渡した。オフには2021年以来、4年ぶりに秋季キャンプに参加し、宮崎・南郷で今季の復活へ向けて汗を流した。
西口監督はベテランに域に入りつつある源田の秋季キャンプ参加を、本人の志願ではなく、チーム側から半ば強制的に指名したとほのめかしている。
「もともとは外崎も連れて行く予定だったけど、怪我をして、骨折して行けなかったからね。(源田も)やらなきゃいけない選手なので」
その上で源田には遊撃一本で勝負させていくと明言。来年2月には33歳になり、多少なりとも力が落ちてきていると感じ始めている源田本人に刺激を入れる意味でも、秋季キャンプで他の選手と同じく厳しいメニューを課したと振り返った。
「もちろん本人もそこは感じているところで、この秋のフィジカルキャンプでトレーニングを積んだ成果として、ちょっと違う感覚が芽生えてきた、みたいには言っていたので。またこれで上がってきてくれれば、というところじゃないですか。上がって来られなければ、誰かにそこ(遊撃)のポジションを奪われてしまう、と」
ライバルもすでに近づいてきている。
前出の滝澤は昨季に遊撃でも54試合に出場。身長164cmと昨季のNPB現役選手では最小兵となる22歳の成長株は、50mを5秒8で走破する俊足と強肩を武器に、入団会見時に目標に掲げた源田の背中に急スピードで近づいている。
源田の不在を埋めた試合もあれば、二遊間で華麗な守備を披露し合った試合もある。西口監督は滝澤のポジションは現時点で固定していないと明言。その上で「周りにいる選手たちを蹴散らしてレギュラーを獲るしかない」とエールを送った。
現状で二遊間は、外崎と源田の再結成も含めてさまざまな組み合わせが考えられる。逆に長く西武を支えてきた2人が同時に先発から外れる可能性はあるのか。西口監督はたったひと言だけ、「もちろんです。はい」と特権は存在しないと明言した。
いずれにしても、すべては2月1日から宮崎・南郷で始まる春季キャンプでの争い次第となる。就任1年目だった昨季の5位からの巻き返しを狙う戦いへ。西口監督は「二遊間は面白いんじゃないですか」と選手間の競争意識がこれまでになく高まり、相乗効果で走攻守のすべてでチーム力が高まっていく青写真を思い描いている。
(文責・藤江直人/スポーツライター)

