5.2東京ドーム決戦!「中谷潤人なら井上尚弥に勝てるのではないか」の“幻想”は本当にサウジの夜で崩れてしまったのか…真吾トレーナーの答えは?
「相手が変わると中谷選手のボクシングは変わります。ボクシングってそうじゃないですか。じゃあ中谷選手対策に尚がヘルナンデスみたいに強引に前へいくスタイルのボクシングをするかって言えばそれはないですからね。この試合で階級の壁にぶつかったように見えたかもしれませんが、ヘルナンデスだからそう見えただけなのかもしれない。しっかりとここから中谷選手に照準を定めて準備したい」
ボクシングはよく“じゃんけん”に例えられる。単なる強い、弱い、スキルのある、なしではない、相性や組み合わせだ。
前出の中谷氏も真吾トレーナーと同じ意見だ。
「僕も相手が変わればボクシングは変わると見ています。今回の苦戦で井上選手がもう楽勝だとは思いません。井上選手ならスタイル的に中谷選手は噛み合いますよ。西田凌佑選手との試合もそうでしたが、中谷選手が近い距離を苦手としていることは明らかです。僕もそうでしたが、長身でリーチのある選手の宿命です。でも井上選手は距離を詰めたインファイトは仕掛けてこないでしょう。打たせずに打ち、支配するようなボクシングをしてきます。中谷選手はミドルレンジやロングレンジが得意でしかもサウスポー。井上選手が踏み込みに合わされたら危ないですよ」
そしてこう続けた。
「この試合を予想するなら井上選手の勝利は動きません。でも今回の試合で中谷選手はより一層気合が入ると思うんです。このままじゃダメだと、この5か月間で凄い練習、準備を積んでくるはずです。だいたい井上選手の対戦相手は過去最高の力を発揮しますからね。そういう相手は怖いですよ。万が一の番狂わせがあるなら中谷選手の一発逆転のKOじゃないですか。そこを狙ってくるはずです」
現地での試合後会見では、リング誌の記者が、中谷に井上―ピカソ戦の印象を聞いた後に「どうやれば井上に勝てると思うか?」との辛辣な質問を飛ばした。
中谷は堂々とこう返した。
「12ラウンドを戦ってタフな選手にこの階級を経験できた。キャリアの糧になるこれが本当のリアルだと感じている。どう成長につなげるか。燃えたぎったものがあるので期待してもらえれば」
そうでなければ面白くない。
前出の「ボクシング・シーン」は、この東京ドームでのスーパーマッチが5月2日に行われると報じた。
(次回連載⑥へ続く/文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)

