「阪神は甘い。ゴネ得、ワガママを許しちゃいかん」阪神の佐藤輝明のキャンプイン直前の総額5億円更改とポスティングによるメジャー挑戦要求に93歳の球界大御所が喝!
そしてポスティング問題についてもこう私見を展開させた。
「年俸交渉だけでなく交渉が長引いた理由はポスティングの件なんだろうな。どうなったかは知らんが、球界全体がポスティングもゴネ得みたいな流れになっている。佐々木朗希のケースもそう。勘違いしちゃいけないのは、FAは選手の権利だが、ポスティングは球団の権利なんだ。高額な譲渡金が入るから、そこはビジネスと割り切って、FAの前年にポスティングを許可する、あるいはチームへの貢献を考慮して希望に沿うのならまだわかる。繰り返すが、たかだか1年やっただけで、“メジャーいきたい”、“ハイ、メジャーで頑張って下さい”は考えられんよ。村上(ヤクルトからホワイトソックス)、岡本(巨人からブルージェイズ)にしても、3年以上の結果を残している。もしそれを許可するなら、“今季最低これだけの成績をマークしなさい”そして“日本一にならないと許可しません”とハッキリと条件をつけておくべきだろう」
広岡氏が指摘するように今オフにホワイトソックスと2年3400万ドル(約52億3000万円)で契約した村上宗隆はヤクルトで8年プレーして3冠王を含む本塁打王3度、打点王2度獲得、ブルージェイズと4年6000万ドル(92億4000万円)で契約した岡本和真も巨人で11年プレーして本塁打王3度、打点王2度獲得している。佐藤は今季でプロ6年目で、2度のリーグ優勝に貢献しているが、タイトルは昨季が初めてだった。
「そんな選手の要望をいちいち聞いていたら中長期のチーム作りが成り立たなくなる」と、苦言を呈した広岡氏はさらにこう続けた。
「佐藤のパワーもメジャーに入れば普通。しかも、三振かホームランか、みたいな選手が今のままでは成功せんよ。また2、3年で日本に戻ってきて好きな球団でプレーするのか。私はずっと言っているが、ポスティングでメジャーに行く選手に関しては、日本に戻ってくる際に何らかのルールを整備しないと、むちゃくちゃなことになる」
広岡氏の指摘通り、佐藤が昨季喫した163三振もリーグワーストの数字だった。
そして日ハムからポスティングでメジャー挑戦した上沢直之が、たった1年でNPBに復帰し、ソフトバンクへ移籍したケースに象徴されるように、ポスティングによるメジャー挑戦が、まるで“隠れFA”のようになっている現状に広岡氏は警鐘を鳴らす。
共に阪神からポスティングによるメジャー挑戦をしたものの、今季途中でNPBに復帰して、横浜DeNAに入団した藤浪晋太郎、ヤクルトに入団した青柳晃洋のような例もある。
だが、全員揃ってのキャンプインは連覇を狙う阪神にとって朗報。佐藤は「総額5億円でも安かった。メジャーに行かせてやろう」とファンに後押しされるような結果を残すしかない。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

