誰かが工作?「自分は触っていない」パラレル大回転で失格の斯波正樹が防犯カメラのチェックを依頼…ボードから禁止のフッ素検出
ミラノ・コルティナ冬季五輪のスノーボード男子パラレル大回転予選が8日に行われ、斯波正樹(39、TAKAMIYA ZAO ONSEN)が1回目を滑り終えた後に失格となった。ボード検査で使用禁止のフッ素成分が含まれるワックスの陽性判定を受けたため、2回目へ進めずに2大会ぶり2度目の冬季五輪を終えた。斯波は「どのタイミングで、なぜフッ素が付着してしまったのかわからない」と困惑した表情を浮かべ、ボードを保管していたキャビン(倉庫)への侵入者の有無を確かめるため、防犯カメラのチェックを依頼したと明らかにした。
「夢であって欲しい」
予選2回目の滑走リストから「Masaki SHIBA」の名前が消えた。
スイス国境に近いリビーニョ・スノーパークで行われたスノーボードの男子パラレル大回転予選。赤コースを滑った1本目で、16選手中で15位と出遅れた斯波は直後に大会本部から「DSQ(失格)」を通達された。
青コースを滑る2本目へ進めずに敗退した斯波は、その後に応じたインタビュー取材で、困惑した表情を浮かべながら失格となった理由を明かした。
「現状、スノーボード板に塗ったワックスからフッ素の成分が検出された、ということで失格になりました。ただ、いつどのタイミングでフッ素が付着してしまったのかがわからない状態で、自分はまずボードを触っていません。ワックスに関してもスタッフに任せていますし、そのスタッフが同じワックスを塗った選手のボードからはフッ素が検出されていません。つまり陽性になっていないんですよ」
スノーボードのパラレル大回転では1回の滑走ごとに、ボードに塗ったワックスに禁止物質が混じっていないかが機械で検査される。そして斯波のボードから、スキーやスノーボードの滑走性能を向上させるために長く使われ、近年になって環境への負荷や選手及び関係者の健康への影響が懸念されるとして、国際スキー・スノーボード連盟(FIS)が2023-24シーズンから使用を禁止しているフッ素系ワックスが検出された。
正確性を期す上で検査は十数回に渡って行われたが、いずれも結果は変わらなかったという。フッ素系ワックスに対して細心の注意を払っていると明かした斯波は、まったく心当たりがないとした上で次のように語っている。
「防犯カメラがあるのかどうか、現状ではちょっとわからない状況ですけど、もしあるのならばチェックしてもらおう、と。とにかくなぜ今、このタイミングなのか。夢であって欲しいし、気持ちの整理がちょっとついていけない状態です」
斯波が予選で使用したボードは前日7日夜にまずキャビンに預けられ、鍵をかけた状態でひと晩保管され、8日早朝に斯波陣営が取り出して会場へ向かっている。この間にボードに触ることができたのは、サービスマンと呼ばれる道具類の調整役だけ。そのサービスマンもわからないとしている。

