「唯一の誤算は…」なぜ日本団体は米国を1点差まで追い詰めることができたのか…無良崇人氏は「限りなく金に近い銀」と評価
佐藤は「マリニンに勝てば金メダル」というプレッシャーの中でノーミスの演技で観客を魅了した。自己ベストの194.86点。だが、わずか5.17点届かなかった。無良氏は、200.03点であれば「佐藤選手が逆転する可能性はある」と見ていた。
「最終的な技術点はマリニンが110・82で佐藤選手が106.49でした。加点の積み重ねでなんとかカバーできる点差でした」
しかし、4回転を4種類5本飛んだマリニンと4回転は2種類3本だった 佐藤では、基礎点の差が壁になった。丁寧さに欠けた小さなミスもあった。
それでも無良氏は「最終滑走。しかも目の前でマリニンが200点を越えています。あの状況で滑るのは僕だったら嫌です(笑)。とてつもない重圧の中で、初出場の五輪なのに落ち着き、やるべきことを決めていきました。その精神力の強さがこれまでより成長した部分。ステップ、スピンなどの細かい取りこぼしを修正していければ個人戦でのメダル獲得の可能性も十分に考えられるのではないでしょうか」と佐藤を高く評価した。
無良氏は日本の銀メダルをこう総括した。
「前回の五輪に比べて金を視野に捉えた形で3日間を戦いました。日本の層の厚さ、総合力の高さが出せた。限りなく金に近い銀だったと思います。取るべくして取った銀メダルとも言えます。それぞれがポテンシャルを最大限に出し切りました。確かにリズムダンスで8位、フリーで5位に終わったアイスダンスペアの差が響いたのは事実です。今後強化の必要なカテゴリーですが、2人は今持てるものは出して銀メダルに貢献してくれたと思います。特筆すべきは、SP、フリーで1位となった“りくりゅうペア”です。安心感を持って見れました。三浦さんの肩の怪我を心配していましたが、ベストな演技ができる形まで調整してきました。りくりゅうペアのおかげで銀メダルが取れたと言っても過言ではないと思います。個人戦で金メダルを狙えるペアは昔はいませんでした。2人の存在の大きさを改めて感じました」
ここからはメダル量産が期待される個人戦が控えている。男子シングルSPが10日(日本時間11日午前2時30)、同フリーが13日(同14日午前3時)、ペアSPが15日(同16日午前3時45分)、同フリーが16日(同17日午前4時)、女子シングルSPが17日(同18日午前2時45分)、同フリーが19日(同20日午前3時)に予定されている。

