アイスダンス不正採点疑惑の仏ジャッジは「過去にも物議を醸す採点があった」“問題”人物だった…ISUが完全否定声明も米国ペアは「世間が混乱する状況は良くない」と異議申し立てを検討
ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート、アイスダンスで「不正採点疑惑があった」と署名運動まで起きるほど騒動となっている問題について国際スケート連盟(ISU)が完全否定の声明を出したが、銀メダルに終わった米国ペアが米番組に出演して異議申し立てを検討していることを明らかにした。また問題となった仏人女性ジャッジが過去にも疑惑の採点をしていたことも判明した。
ISUは「審判ごとに点数の幅が生じるのは通常」と不正疑惑を否定
採点の再調査を求める1万人を超える署名運動まで起きているアイスダンスの不正疑惑問題にISUが「完全否定」の声明を出した。
ESPNなど複数のメディアが報じたもので、騒動になっている問題に関してISUは、「いかなる審査団においても審判ごとに点数の幅が生じるのは通常のことであり、その差を軽減するための複数の仕組みが導入されている。ISUは、採点結果に全幅の信頼を置いており、公平性への完全なコミットメントを継続する」との見解を示した。
アイスダンスは、ロランス・フルニエボードリ、ギヨーム・シゼロンの仏ペアが、世界選手権3連覇のマディソン・チョック、エヴァン・ベイツの米国ペアを1日目のリズムダンスでわずか0.46点リードしたままフリーを迎え、仏ペアが135.64点で計225.82点、米国ペアが134.67点で計224.39点で、わずか1.43点差の僅差で仏ペアが金メダルを獲得した。
だが、9人いる審判団のうち、仏女性ジャッジのジェザベル・ダブイ氏が、フリーで、自国の仏ペアに137.45点、米国ペアに129.74点をつけ、7.71点もの異常な大差をつけていたため大問題となった。
仏ペアは2つのミスを犯したが、米国ペアはノーミスで演技していたため、なおさらその差が問題になった。
SNSが炎上し、米誌「ニューズウィーク」が「仏人ジャッジの採点は明らかに突出しており、その得点が最終的に他のジャッジの評価をわずかに上回る決定打となった」と伝えるなど、その不正疑惑の採点が金、銀を分けることになった。
ISUが声明で述べているように、主観要素の強いGOE採点は、9人がつけ、公平を期すために最高、最低点をカットし、残り7人の平均得点を採用するなどしている。ただこれだけのバラつきが出ると採点に影響を及ぼす。実際、今回、この仏人ジャッジの採点を除けば米国ペアが金メダルだった。
ESPNなどが報じたところによると、しかも、この仏ジャッジには、過去にも、疑惑の採点をした“前科”があった。
昨年12月に名古屋で行われたグランプリファイナルでも、この仏ペアと米国ペアへの採点が物議を醸した。
「今回が初めてではない。両組が直接対決した唯一の大会で米国ペアが勝利したが、ダブイ氏はフリーダンスで、2度の減点(そのうち1つは明らかな転倒)を受けた米国ペアをわずかに上位と採点した。最終的に仏組は銀メダルだった」
今回は、仏ジャッジが自国を優位にする採点をつけたことが批判の的になっているが、グランプリファイナルでは、ミスをした米国ペアを支持していた。つまりそもそもの審判員としての技量に疑問があるのだ。
ISUは、不正採点疑惑を完全否定したが、銀メダルに終わった米国ペアは、黙って引き下がる気はない。
チョックは、米エンタメ情報番組「アクセス・ハリウッド」の独占インタビューで「(異議申し立てを)検討するかもしれない。フィギュアスケートはとても主観的なスポーツだ。ただ、公平性のためには、審判の仕事が見直されることは良いことだと思う。それは今回の大会に限らず、すべての大会で行われるべき。すべての選手にとって公平で平等な舞台であることを確認するために」と、異議申し立ての可能性があることを示唆した。

