韓国“フィギュア女王”キム・ヨナ氏がかつて激怒したロシアの悪名高き“鉄の女”コーチが4回転を持つメダル争い“大穴”ペトロシアンの“黒幕”…SPでは不在も会場に姿を現すのか?
ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子シングルフリーが今日19日(日本時間20日)に行われメダリストが決まる。SPではトリプルアクセルを成功させた初出場の中井亜美(17、TOKIOインカラミ)がトップに立ち、坂本花織(25・シスメックス)が2位につけた。その日本勢を脅かす“大穴”が中立選手として出場して5位のロシア、アデリア・ペトロシアン(18)。彼女のコーチは北京五輪のドーピング問題に絡み、当時、韓国のキム・ヨナ氏が激怒したエテリ・トゥトベリーゼ女史(51)だ。男子シングルでは姿を見せたが、女子ではリンクに姿を見せていない。その異様さに韓国メディアは注目したが、果たして、その影響はどう出るのか。
ロシア18歳が持つ4回転の最終兵器
日本勢のメダル独占に待ったをかける“大穴”が中立国で出場しているロシアのペトロシアンだ。ロシアのウクライナ侵攻により国際大会から除外されたため、ランキングがなくSPでは演技構成点がでにくいとされる第1グループでの滑走となったが、マイケル・ジャクソンのメドレーに乗り、ダブルアクセル、3回ルッツから、高難度の3回転フリップ+3回転トゥループの連続ジャンプを成功させ、72.89点で5位にくらいついた。
ロシア選手権3連覇の実力者。4回転トゥループ、4回転フリップと2種類の“最終兵器”を持っていてトリプルアクセルも跳べる。基礎点の高い4回転ジャンプをフリーのプログラムに組み入れてくれば中井との5.82点を一気に詰めてくる可能性がある。
英「ガーディアン」紙によると、4回転ジャンプをフリーで跳ぶかどうかを聞かれたペトロシアンは「それは秘密にしておきたい。私は自分のプログラムについて話さない主義なので」と煙幕を張った。おそらく一発逆転をかけ4回転を組み込んでくるだろう。不気味な存在だ。
そしてこのペトロシアンのコーチが、悪名高き“鉄の女”トゥトベリーゼ氏だ。
北京五輪女子シングル金メダリストのアンナ・シェルバコワ、銀メダリストのアレクサンドラ・トゥルソワ、2014年ソチ五輪団体金メダリストのユリア・リプニツカヤ、2018年平昌五輪女子シングル金メダリストのアリーナ・ザギトワ、2020年欧州選手権金メダリストのアリョーナ・コストルナヤらを指導してきた。
トゥトべリーゼ氏は、男子シングルでは指導しているジョージアのニカ・エガゼのコーチとして姿を見せ、キス&クライにも来て共に得点が出るのを待った。しかし女子SPでは姿を見せなかった。
実はこのトゥトベリーゼ氏が今大会に参加したことは、米「フォーブス」が問題視するなど物議を醸した。
なぜならトゥトベリーゼ氏は、4年前の北京五輪で金メダル候補だったカミラ・ワリエワに禁止薬物の陽性反応が出たロシアのドーピング問題の渦中の人物だからだ。
それだけに女子SPでは姿を見せなかったことが波紋を広げた。
韓国メディア「エックススポーツニュース」は「“髪をつかんで虐待する人物”…キム・ヨナはやはり恐ろしかったのか → 悪名高いコーチ、女子シングルから姿を消す “56種類の薬物の核心人物”」との長いタイトルをとり、トゥトベリーゼ氏が、女子シングルSPに姿を見せなかった問題を取り上げた。
同メディアは「大会開幕前から懸念の声が上がっている」とし、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)のウィトルド・バンカ委員長が5日の会見で、トゥトベリーゼ氏の五輪参加についてこう語ったことを紹介した。
「個人的には彼女が五輪の現場にいることに不快感を覚える。しかし、彼女がドーピング問題に関与した証拠は見つかっていない。ミラノで活動することを阻止する根拠はない」
広報担当がここまで言及するのも珍しい。

