4回転時代の到来ではなく完成度追求へ…リュウと坂本の金メダル争いが示したフィギュア界の未来図とは?
各社の報道によると、昨年12月に名古屋で開催されたグランプリファイナルで国際スケート連盟(ISU)の金載烈会長が「異なる強みを持つ選手が公平に競い合えるように、技術と芸術的表現の両方の最適なバランスを追求している」とコメントし、男女フリーのジャンプの数を現状の7本から6本に減らし、連続ジャンプも3本から2本に減らす改正案を示唆した。
ジャンプ至上主義に歯止めをかける改正で、演技構成の部分が重要視される。まだ女子には本格到来はしていないが、4回転時代よりも完成度追求へシフトする動きだ。
無良氏は、その布石として、今大会で五輪出場の年齢を15歳から17歳に引き上げたと見ている。
「あくまでも僕の持論ですが年齢制限が今大会の結果に影響したと見ています。ロシアのジュニア世代には4回転を跳んでくる選手がいます。ペトロシアンはただ跳ぶだけの今までのジャンプ優先のロシアの選手とは毛色が違うタイプには見えましたが、年齢制限には、成長期の選手へ心身への負担を避けるだけでなく、ジャンプを降りられれば勝てるという方向に歯止めをかけようとする狙いがあったのかもしれません」
ただトリプルアクセルは4年後にはさらに跳べる選手が増えるかもしれない。今回年齢制限で出場できなかった世界ジュニア3連覇の島田麻央はトリプルアクセルに加えて4回転も跳ぶ。それも踏まえて、そのフィギュアが向かっている流れに今大会で存在感を示したものの芸術性では第一人者の坂本が引退する日本は乗っていくことができるのだろうか。
無良氏は「中井選手が、4年後のチームジャパンを引っ張っていく筆頭になると思います。技術点のベースを取れるトリプルアクセルに加えて、坂本花織選手のGOEの伸ばし方、表現力を含めたクオリティを兼ね備えることができればまさに最強となるでしょう」との見解を示し、こう続けた。
「五輪ごとにガラっと面子が変わる可能性もあります。どんどん選手は伸びてきます。2、3年経たないと形は見えてこないのかもしれません」
果たして4年後のフランス・アルプス五輪で表彰台に上がっているのは、どんなスタイルのスケーターなのだろうか。

