「リュウの金メダルに疑問」ロシアメディアがフィギュア米国20歳スターを酷評「笑顔や髪を振る仕草が“表現”として評価されるのなら難易度を上げる必要はない」
そして同記者は、リュウがフリーの前に発言した「メダルは必要がない」という言葉に食いついた。
「メダルが本当に必要がないのなら、なぜSNSにあれほど投稿するのか?もしメダルが本当に不要なら本当に必要な人に譲ればいい。五輪はスポーツの階層の頂点であり選手のキャリアがそこを目指して組み立てられるのだ。この言葉は、無邪気に笑う彼女のイメージをピッタリで、あたかもプレッシャーから解放されているかのように見える。しかしトップスポーツは野心に基づいている。誰もただ滑るために何年も練習しない。頂点での結果を軽視する態度を示すことは、これから道を歩む選手へのメッセージにもなる」
ただこれはリュウの考え方をまったく理解していない。
リュウは金メダル獲得後に米CBSニュースの番組に出演して「私は努力することも、自分を限界まで追い込むことも大好きです。でも、それを続けるためには休養が必要なんです」と明かした。
2022年の北京五輪後に一度引退し、2024年復帰したストーリーを歩んだリュウだからこそたどりついた哲学である。
また自分の金メダルがきっかけとなりフィギュアスケートを始めようとする子供たちや、若き次世代の後身へのメッセージとして「“第二の私”になろうとしないで」とも伝えている。
最後に同記者は「何が理想とされているのか?スポーツは“より高く、より強く”、挑戦による美、内面の強さ、スポーツの限界追求のためにあるべきではないか。成功したイメージや正しく捉えた雰囲気のためではない。リュウの勝利と同時にフィギュアが変わったことも明らかになった。そしてそれが無条件に受け入れたい方向であるとは限らない」と、問題提起した。
五輪後に国際スケート連盟は、大胆なルール改正に踏み込む予定。男女フリーの現在7本のジャンプが6本に減らされ連続ジャンプも3本から2本に制限される方向だという。つまり高難度のジャンプよりも表現力に重きを置くルール改正である。まさにリュウの金メダルの滑りが、今後のフィギュア界が進もうとしている未来図を示したわけだが同記者はその流れに反論した。高難度の4回転を追求して、再び世界を席巻しようとしているロシアのフィギュア界の方向と反するからだろうか。
納得のいかない酷評ではあったが、過渡期にあるフィギュア界の現状を示している意見なのかもしれない。

