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ロシアメディアがりくりゅうのフリー“世界最高得点”の金メダル演技に「疑問が残らなかったわけじゃない」と“いちゃもん”(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
ロシアメディアがりくりゅうのフリー“世界最高得点”の金メダル演技に「疑問が残らなかったわけじゃない」と“いちゃもん”(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「史上最もレベルの低い大会」“名伯楽”タラソワ酷評のロシアメディア検証記事で“りくりゅうペア”世界最高得点にまで「疑問が残らなかったわけじゃない」と“いちゃもん”

 ミラノ・コルティナ五輪の17日間にわたる戦いが幕を閉じた。大会を盛り上げた競技のひとつがフィギュアスケートだったがロシアで名コーチとして知られるタチアナ・タラソワ氏(79)が「史上最もレベルの低い大会」と総括。さらにその発言をロシアメディア「スポーツ24」が検証して、ペアで感動的な金メダルを獲得した三浦璃来(24)、木原龍一(33、木下グループ)ペアにまで“いちゃもん”をつけた。

 「“ワオ”と思えるような効果もなかった」

 あの世界的名コーチのタラソワ氏がロシアでのフィギュア中継の最後に大会総括を行い、厳しい意見を発信した。
「今回の五輪は私がこれまでの人生で見てきたどの大会よりもレベルが低かった。もしかすると私たちロシア人がいなかったからかもしれない。それは大きな不公平だ。こんなことがあってはならない。でも実際、今大会は弱かった」
 タラソワ氏はコーチとしてソルトレイク五輪男子シングル金メダルのアレクセイ・ヤグディンらを育てたことで知られる。だが、ロシアのウクライナ侵攻により国際大会から除外され、今大会には個人の中立選手として女子同6位のアデリア・ペトロシャンと男子同6位のピョートル・グメンニクの2人しか出場できなかったことへの“ひがみ”もあるのだろう。
 そしてロシアメディア「スポーツ24」のアレクサンドラ・ミリュコワ記者が、この発言の真偽を団体、アイスダンス、ペア、男女シングルに至るまで、細かく検証した記事を掲載した。
 同記者はまず米国金、日本銀、イタリア銅の団体は「その戦いは非常にスリリングで当初の予測を忘れさせるほどだった。米国、日本、イタリア、ジョージアが真のメダル争いを繰り広げ、三浦/木原の演技、マッテオ・リッツォのフリー、鍵山優真のSPは、おそらく今大会全体の中でも屈指の出来栄えだった」と評価した。
 だが、フランスペアが金メダルを獲得した採点が物議を醸したアイスダンスについては「SNSでのスキャンダラスな議論を無視することは難しい」と否定的に総括し、金の大本命だった“4回転の神”イリア・マリニンがミスを連発して8位に沈み、ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)が金、日本の鍵山優真が銀、佐藤駿が銅を獲得した男子シングルについては厳しく論じた。
「残念ながら、感情の高まりや内容の完成度、限られた表彰台の座を巡る白熱した争いではなく、“鉄板”のメダル有力候補たちでさえ次々と崩れ落ちた“失敗のパレード”によるものだった」
 さらに「問題は他のメダリストたちが控えめに言って五輪水準には届かなかったことだ」とし、鍵山と佐藤が犯したミスを羅列した。
 そしてその辛辣な評価は、SP5位からフリーで歴代世界最高得点を叩き出して奇跡の大逆転を演じたペアのりくりゅうにまで向けられたのだから、ある意味驚きだった。
「このペアは何年もかけてこのタイトルへと歩み続け、すでにここまでの五輪出場を経てのロシアや中国のリーダー格のレベルに近づいていた」と、北京五輪で7位だった経験を紹介した上で「ここでも疑問が残らなかったわけではない」と“いちゃもん”をつけた。
「SPではパートナーが思いがけずリフトを失敗し、フリーではクリーンに滑り切ったものの“ワオ”と言わせるような効果はなかった。それにもかかわらず、ジャッジは彼らに158.13点を与えた。これは2022年欧州選手権でのアナスタシア・ミーシナ/アレクサンドル・ガリャモフの世界記録を上回る点数である。演技構成点が75点を超えるというのは、雲の上のようなレベルであり、実際に目にした内容と完全に一致していたとは言い切れなかった」
 これも北京五輪銅メダリストのロシアペアが出場できなかったことへの“ひがみ”だろうか。どの点数と実際の演技が「完全に一致していなかった」のか、さらに細かく教えてもらいたいものだ。

 

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