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敗れた井端監督はベンチで憮然(写真:スポーツ報知/アフロ)
敗れた井端監督はベンチで憮然(写真:スポーツ報知/アフロ)

「ネガティブな敗因分析に未来はない。勝ち筋のあった作戦負けだった」元WBC“V戦士”里崎智也氏が米メディアの「守備犠牲のスター優先。伊藤を中継ぎ起用すべきではなかった」の意見に反論

 また中継ぎのスペシャリストの石井、平良、パドレスの松井裕樹が怪我で離脱したブルペンをその後も十分に補充できなかった問題や、伊藤の中継ぎ起用については、こう反論した。
「ボールの違いや時差の問題などがありすぐに他のスペシャリストを用意できる環境は日本にはない。メジャーとは違う。しかもチームとしては準決勝、決勝のことを考えてベネズエラ戦で起用できる投手は事前に決めてあったのだと思うし、本来先発の隅田、伊藤を中継ぎで起用して打たれた問題に関しては、人選ではなく、ベネズエラが準備していた作戦にうまくはめられた作戦負けだったと思う」
 里崎が注目したのはベネズエラ首脳陣が「低めを捨てろ、高めを狙え」との指示を出していたことだ。ネットフリックスのアフターゲームショーの中でも3番を任されていたジャイアンツのルイス・アラエスが「チームとして準備万端に挑んだ。低めを振らないという決まり事があった」と明かしている。
 先発のドジャースの山本由伸は、初回に先頭打者のブレーブスのロナルド・アクーニャJr.に初球の低目のカーブを見送られ、2球目に高目に甘く入ったストレートを右中間に運ばれた。5回から救援した西武の隅田知一郎は、先頭を四球で歩かせ一死一塁からガルシアにもボールが2つ先行し、低目の変化球をファウルで粘られ、フルカウントから高目のストレートをレフトスタンドに持っていかれた。1点リードに詰め寄られた6回に伊藤も無死一、三塁でアブレイユにスプリットに手を出してもらえず、カウント2-1からインハイの146キロストレートを狙われ逆転3ランを浴びた。
「いずれも低目を見極められてボールが先行し、高目で勝負して打たれた。相手は低目を捨てて高目を狙っていたわけだからその待っているところに投げてやられる形。データーでそういう作戦を立てたのかもしれない。メジャーのトップクラスの球威があれば別だが、そこまでの力はまだ日本の投手にはない。そういう作戦を立てたベネズエラを見事としか言いようがない。逆に低目でストライクをとっていれば、裏をかく形になったのかもしれないし、低目の駆け引きは日本の投手の得意分野。打者の目が下に動いて高目が効果的になったのかもしれない」
 里崎氏は準決勝でベネズエラと対戦したイタリアの先発のフィリーズで通算109勝をマークしているアーロン・ノラのピッチングを「手本にすべきだった」と指摘した。

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