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千葉ロッテの佐々木朗希がボール判定に対して浮かべて苦笑いが発端となって血相を変えた白井球審が詰め寄る騒動が起きた(資料写真・黒田史夫)
千葉ロッテの佐々木朗希がボール判定に対して浮かべて苦笑いが発端となって血相を変えた白井球審が詰め寄る騒動が起きた(資料写真・黒田史夫)

どうなる?!佐々木朗希と白井球審の“激怒詰め寄り騒動”の今後…“古き良き時代”に見る両者の良好な関係とは?

千葉ロッテ佐々木朗希(20)と白井一行球審(44)の間で24日のオリックス戦で起きた騒動の波紋が収まらない。佐々木がボールと判定された外角球に対して浮かべた苦笑いなどの態度を判定に対する不服と受け止めた白井球審がマウンドに詰め寄ったものだが、その白井球審の異例の行動が物議を呼び、様々な意見がファンや球界OBの間から飛び交う事態となっている。大事なのは今後。阪神のチーフスコアラー時代に審判の傾向や性格を分析していた“古き良き時代”を知る三宅博氏(80)に佐々木と審判団の今後のあるべき姿について聞いてみた。

 ダルビッシュは審判の立場を擁護

 一夜明けても佐々木と白井球審の間で起きた騒動を巡ってネットやSNSでの議論は熱を帯びたままだ。血相を変えてマウンドにまで詰め寄った異例の行動が、批判を受けることになった白井球審をツイッターで擁護したパドレスのダルビッシュ有が改めてプレミアム音声サービス「NowVoice」で、そのつぶやきの真意を説明するなど賛否両論が加熱している。

 阪神のスコアラーを25年間務め、北京五輪では日本代表チームのスコアラーも経験した三宅氏は、スコアラー時代に審判の傾向や性格を分析してデータとしてまとめて、ファイルにして首脳陣、選手に配っていた。審判とバッテリーの関係をこと細かに見てきた生き字引だ。

 三宅氏は、今回の騒動では白井球審の行動に疑問を感じた。

「かれこれ60年以上プロ野球を見ているが、死球をぶつけられた打者でなく球審がケンカ腰の様相でマウンドの投手に詰め寄るなんて記憶にないなあ。初めて見た。完全投球が続いている状況で、球審もピリピリしていたんだと思う。160キロを超えるボールの見極めを一瞬にして行わねばならないのだからね。そんな球審からすれば、佐々木の苦笑いや態度が不遜に見えてプライドに触ったんだろう。でも大人げない行動。佐々木は、ストライクだと思い、審判は自信を持ってボールだと判定したんだろうけど、20歳の投手が一生懸命投げたボール。そりゃ感情が表情にも出るでしょう」

 白井球審は、プロ経験はなく、明石高 から甲賀総合科学専門学校を経てまずパ・リーグの審判部に飛び込んだ26年目のベテランだ。

 確かに公認野球規則の「8.01審判員の資格と権限」の(d)に「審判員は、プレーヤー、コーチ、監督または控えのプレーヤーが裁定に異議を唱えたり、スポーツマンらしくない言動をとった場合には、その出場資格を奪って、試合から除く権限を持つ」とある。

 佐々木はオリックス戦の2回にまず頓宮に対してカウント2-2から外角に投じた7球目のストレートをボールと判定されると、一瞬、クビを動かす悔しそうな仕草をしてから苦笑いを浮かべた。そして問題となった二死一塁での安達の打席では、0-2からの外角ストレートをボールと判定され、佐々木は、まず盗塁を仕掛けた杉本のセカンドでのプレーを確認した後に、マウンドを数歩降りてから、苦笑いを浮かべている。判定に不服を示す態度と受けとめられてもおかしくないが「スポーツマンらしくない言動と断定できるほどの態度ではない」と三宅氏は感じた。

 

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