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アマ6冠のスーパールーキー片岡雷斗が鮮烈のプロデビュー戦を飾った(写真・山口裕朗)
アマ6冠のスーパールーキー片岡雷斗が鮮烈のプロデビュー戦を飾った(写真・山口裕朗)

衝撃証言…”怪物養成ジム”から鮮烈TKOデビューしたアマ6冠”ザ・サンダー”片岡雷斗の何がどう凄かったのか…敗者のプロ10年の日本ランカーが「あんなパンチは受けたことがない」

 2ラウンドにはワンツーで再びぐらつかせた。だが、大橋はガードを固め、さかんに頭をふりながら前に出てプレスをかけてきた。
「頭をふって避けられるんだと初めて知った」
 大橋会長は「あれがアマチュア殺しなんだよ」と敵陣営の戦法に気づいていた。
 KOが最優先ではないアマではヘッドスリップは使うが、頭をふってプレスをかけてくるような戦術は少ない。
 試合後に日本ランカーは「ボクシングじゃ勝てないのは、認めざるを得ないところ。僕にできることは前に出て強打を当てるしかなかった。それを準備してきた」と明かした。
 片岡は、3ラウンドにギアあげてワンツー、左フックで強引に勝負を仕掛けた。だが、仕留めきれなかった。
「今じゃないんだなと。あそこで顔にヒットができていれば、もっとスパっと終わらせることができたと思った」
 敵のセコンドは「我慢しろ。雑にきたら絶対にチャンスが来るから」との指示を繰り返した。片岡が、強引にきてディフェンスが甘くなったところに一発逆転のカウンターを浴びせようと狙っていたのだ。
 しかし、父でトレーナーを務めている圭さん、そしてサポートしている北野、鈴木両トレーナーは、その戦術を見抜いていた。
「いきたい気持ちはあったんですが、チームから、”まだ目が死んでいない。狙っているから。ジャブから丁寧に”との指示があった」
 片岡は4ラウンド、5ラウンドと、ステップを駆使しながら、もう一度、小さいパンチで組み立て直した。その指示をプロデビュー戦で守れるクレバーさが片岡の底知れぬポテンシャルを示している。
 5ラウンドにはノーガードで挑発し、ニヤッと笑った。
「自然と出た。でも笑っているとアンチが沸きそう」
 SNSの反応を気にするあたりは19歳らしい。
 1500人を超える観客から大きな拍手で健闘を称えられた敗者が控室で、懸命に涙をこらえていた。
「悔しいっす。もっとやりたかったです。すべてにおいて完敗です」
 レフェリーにストップされた瞬間には、首を振って続行を訴えていたが、潔く敗戦を認めてた。そして片岡へ意外な感謝の言葉を続けた、
「パンチを当てさせてくれない、技術面だけでなく、気持ちが強い。真っ向から倒しにきてくれた。すごく嬉しいことだと思う。恐れていたのは、ずっと足を使われ、ポイントアウトされることだったけれど打ち合って倒しにきたことに感謝したい、それが最高だった」

 

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