
わずか2奪三振の異変?!なぜ横浜DeNAバウアーは勝てないのか…「ハードラック。失投もあったが投球内容的には悪くなかった」と語るも阪神に7回4失点で3敗目
横浜DeNAのトレバー・バウアー(34)が22日、横浜スタジアムでの阪神戦に先発、7回を投げ、近本光司(30)に一発を浴びるなど9安打4失点で3敗目を喫し、復帰初白星を手にすることができなかった。最速は155キロをマーク。不運な当たりも多く「投球内容的には悪くはなかった。むしろ良かった」とバウアーは振り返り、三浦大輔監督(51)も「我慢の投球をした」と評価したが、阪神の早仕掛けに攻略された。打線も援護できず2-4で敗れた。まだ調整途中なのか、それとも力の衰えなのか。Vの使者に異変が起きている。
三浦監督「我慢の投球はした」
Vの使者として2年ぶりに横浜DeNAに復帰したバウアーが勝てない。
炎上したわけではなかったが、7回、96球を投げて2回、4回、5回、7回と、1点ずつ小刻みに点を失い、4失点で開幕以来3連敗。16日の巨人戦でも5失点と打ち込まれ、防御率は5.00である。
「投球自体は悪くなかった。むしろ良かったと思うが、佐藤選手にあのカウントで(ナックルカーブを)落としきれなかったのが悔やまれる」
バウアーが悔やんだのは4回だ。中野、森下に連打を浴び無死一、三塁とされて、佐藤にナックルカーブを右中間へのタイムリー二塁打とされた。
佐藤にはナックルカーブを3球続けた。初球は反応したが見送り、2球目はタイミングが合わないチップだった。カウント0-2と追い込んで、バウアーはクビを振ってまたナックルカーブを選択した。そこまでの2球でタイミングが合っていないと判断したのだろう。だが、そのナックルカーブが甘く入り佐藤はフルスイングをせず当てにきた。サトテルの本来持つパワーと強風にも押されて打球は右中間を抜けていったのである。
さらにバウアーはこうも続けた。
「自分のベストを尽くせたかなと思うが、凡打の当たりが抜けてしまうようなことが続くと、なかなか難しい状況になってしまうのは仕方がない」
5回だ。先頭の小幡にセーフティバントを決められ、才木にはバントを失敗させたが、続く近本の初球にクイックで投げたが完全に投球フォームを盗まれて小幡に盗塁を許す。そして154キロのストレートで近本のバットを折ったが、詰まった打球が、ふらふらとレフトの佐野の前へ落ちた。
その瞬間、バウアーは苛立ったような態度を示した。
佐野の守備への不満だったのか、それとも詰まらせた打球がヒットになった不運への怒りだったのか。
「守備が悪かったわけではない。バットを折ったにもかかわらず、打球速度も遅かったのに、ああいう感じでヒットになり、厳しい結果となった」
そう振り返った。
2回の先制点もそうだった。佐藤にライトへ痛打されたが、バックした度会は打球に追いつきながらも、グラブの手首あたりに当てて“落球”した。記録は三塁打となったが、事実上のエラー。無死三塁から続く大山にライトへの犠飛を浴びた。
「ハードラック?そうともいえる。自分の失投もあった。近本選手の本塁打もそう。佐藤選手の打球をライトが弾いたプレーもあったが、自分が打たれてしまったということもあった」
7回に近本にカウント3-1からライトスタンドへ放り込まれたのは、真ん中高めに浮いた151キロのストレート。佐藤に許した三塁打も、真ん中高めに浮いたストレートの失投だった。
阪神の早仕掛けに攻略された。阪神打線は、ストレートか、変化球かに絞って、ファーストストライクを狙いにきた。許した9本のヒットのうち、3本がファーストストライク。しかも、奪った三振は、才木からの2つだけだった。
「阪神は三振をしないバッティングを意識していたように感じた。そういった攻撃スタイルで、弱い当たりが結果増えて、守備の前に飛ばず、ヒットとなってうまくいかなかった。7回を通していい当たりはそうなかった」
バウアーは三振を奪えなかった理由をこう自己分析した。