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大谷翔平がホワイトソックス戦で6回二死まで11奪三振無失点の好投で7勝目をマークした(写真・AP/アフロ)
大谷翔平がホワイトソックス戦で6回二死まで11奪三振無失点の好投で7勝目をマークした(写真・AP/アフロ)

全米メディアは大谷翔平の11奪三振無失点の7勝目を「6月MVP当確」と称賛…ホ軍”名将”ラルーサも「本物のピッチャー」と敬意

 

エンゼルス大谷翔平(27)が29日(日本時間30日)、本拠地エンゼルスタジアムで行われたホワイトソックス戦に「3番・投手兼DH」で先発。5回3分の2を11奪三振、無失点の快投でチームを4-1の勝利に導いて7勝目をあげた。投手として6月を4勝1敗、防御率1.52、29回3分の2の投球回数を上回る38もの三振を奪い、連続無失点を自己最長の21回3分の2に伸ばしている豪腕ぶりに、全米メディアからは「6月の月間MVP当確」の声が上がっている。

「偉大なピッチャー(ノーラン・ライアン)の仲間入りを果たす」

 途中から打つのをあきらめたようなスイングだった。

 6回の先頭打者、3番のロベルトへカウント2-2から大谷が投じた5球目は、外角低目への落差の大きな130kmのカーブ。この試合の決め球だったスプリットか、もしくはスライダーを予測していたのか。ロベルトはあえなく腰砕けになった。

 ぼう然とした表情を浮かべながら、お手上げとばかりに一塁側ベンチへ引きあげたロベルトから奪った、この試合10個目の三振が今シーズンのちょうど100個目。続く4番のアブレイユに中前打を浴びるも、5番のシーツを135kmのスライダーで空振り三振に仕留め、さらにひとつの三振を追加したところで、ベンチからレイ・モンゴメリー代行・代行監督が交代を告げるために出てきた。

 この時点で球数は、ロイヤルズ打線から自己最多の13三振を奪った前回登板に並ぶ、今シーズン最多タイの108に達していた。大谷は少し不満気な顔を浮かべた。

 地元紙ロサンゼルス・タイムズは、「できれば6回まで投げ切りたかったが、相手チームは強力なラインナップを擁しているし、球数がちょっと多かった」と、バトンを左腕キハダに託した大谷の試合後のコメントを紹介した。

 そのキハダは6番のポラックに中前打を浴びるも、7番のガルシアを投ゴロに打ち取った。この瞬間、降板とともにDHに回っていた大谷の連続無失点イニングは自己最長の21回3分の2に伸びた。また自身初の月間4勝も達成した。  通算7勝目はチームトップ。試合を支配し続けた大谷の無双ぶりを伝えたロサンゼルス・タイムズの記事は、その冒頭で次のような表現を用いている。 「大谷がマウンドに上がるということは、エンゼルスにとって信じられないようなことが起こることを確実に意味している」

 おそらくは大谷にとって今シーズン13度目の“リアル二刀流”となるホワイトソックス戦に備えて、過去の球団記録を調べ尽くしたのだろう。

 ホワイトソックス戦で達成された「信じられないようなこと」として、同紙はエンゼルス史上に残るレジェンド、シーズン最多と通算最多の奪三振記録を持つノーラン・ライアン、球団初の世界一になった2002年のワールドシリーズ第7戦の勝利投手ジョン・ラッキーの名前をあげた上で、大谷が彼らに並んだと称賛している。

「大谷は偉大なピッチャーたちの仲間入りを果たした。エンゼルスの歴史のなかで、3度の先発で30人の打者から三振を奪い、なおかつ1点も失わなかった3人目のピッチャーになった。他の2人はノーラン・ライアンとジョン・ラッキーだ」

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