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角田裕毅が英国GP公式予選でまさかのパワーロスで12番手となりQ3進出逃す(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅が英国GP公式予選でまさかのパワーロスで12番手となりQ3進出逃す(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「突如パワーがなくなった。それがなければQ3に進んでいた」角田裕毅がトラブルに見舞われ英国GP予選Q2敗退の12番手に苛立ちも海外メディアは「痛みがさらに深まる」と厳しい評価

 F1の今季第12戦、英国GPの公式予選が5日にシルバーストーン・サーキットで行われ、レッドブルの角田裕毅(25)は2回目(Q2)の12番手で敗退した。6戦連続で3回目(Q3)進出を逃した角田は「突如としてパワーを失った。それがなければQ3に進んでいた」とアタックの最後でマシンに異変が起こったと釈明した。圧巻のポールポジションを獲得したチームメイト、マックス・フェルスタッペン(27、オランダ)に大差をつけられた状況に、オランダの専門メディアは「痛みはさらに深まる。彼の将来はほとんど保証されていない」と厳しい論調で伝えた。

 「重要な局面でこのような問題が発生したのが本当に悔しい」

 Q2のセッション最終盤に、一時はカットラインの10番手に浮上。6戦ぶりのQ3進出が見えかけた角田だったが、直後に状況が暗転した。アルピーヌのピエール・ガスリー(29、フランス)、さらにメルセデスのキミ・アントネッリ(18、イタリア)にラップライムで次々と上回られる。最終的には10番手のガスリーに0秒115差の12番手でQ2敗退を喫した角田が、レース後にトラブルに見舞われていたその内幕を明かした。
「マシンの状態は問題なかったはずなのに、最後の最後に大きな問題が発生した。最終コーナーの出口付近で、それまでと比べてブーストが不足してしまった。突如としてパワーを失ってしまったんだ。最後のストレートまでの間にコンマ数秒を失ってしまったが、それがなければQ3に進んでいた。レースウィークエンドを振り返れば非常に良いペースで進んできただけに、重要な局面でこのような問題が発生したのが本当に悔しい。僕は普通の予選がしたい。大きなフラストレーションを感じている」
 F1公式サイトが公開したインタビュー映像。
 角田は苛立ちを隠せなかった。
 実際、Q2のラストアタックを終えた直後に、エンジニアのリチャード・ウッド氏へ無線でこんな言葉を伝えていた。
「パワーがない、パワーがない。パワーがなくなったんだ。何か問題があったのか、というよりも、全体的にパワーがなくなってしまったんだ」
しかし、アルピーヌのフランコ・コラピント(22、アルゼンチン)のクラッシュで、残り7分を切ってから約10分間にわたって赤旗中断されたQ1でも、角田は薄氷を踏む展開の末にギリギリで突破していた。
 Q1が再開された時点で、角田はカットラインの15番手につけていた。直後にニコ・ヒュルケンベルグ(37、ドイツ)とガブリエル・ボルトレート(20、ブラジル)のキック・ザウバー勢に抜かれて17番手に後退してしまう。
 前戦のオーストリアGPに続くQ1敗退は許されない。新品のソフトタイヤでラストアタックに出た角田は、この時点で7番手となる1分26秒275をマーク。その後は他車が次々とタイムを伸ばしていったなかで、最終的には13番手でQ1を通過した。
 15台が進んだQ2でも、角田はラストアタックまでは15番手だった。オランダのF1専門メディア『RacingNews365』は、6戦連続でQ3進出を逃した角田を「Q2敗退で痛みがさらに深まる」と、厳しい論調で報じた。

 

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