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不振を脱却できない角田裕毅はこのままでは来季F1シートを失う可能性も(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
不振を脱却できない角田裕毅はこのままでは来季F1シートを失う可能性も(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「F1キャリアの危機。先行きはバラ色には見えない」2戦連続最下位の角田裕毅がレッドブル今季限り解雇どころか来季のF1シートを失う可能性を英メディアが指摘

 不振を脱却できないレッドブルの角田裕毅(25)が来季のF1シートを失う可能性が出てきた。英専門メディア「F1オーバーステア」が「キャリアの危機」「先行きはバラ色には見えない」などと報じたもの。オーストリアGP、英国GPの連続最下位でクリスチャン・ホーナー代表(51)が、前半戦の振り返りで角田の名前を出さないなど、その評価はガタ落ち。今季限りのレッドブル解雇は避けられない状況にあるが、このままの不振が続けば来季のF1シートを失う可能性があることを指摘した。25日に再開するベルギーGPから巻き返せるのか。

 ホーナー代表は前半戦“総括”で角田の名前を出さ

 角田が苦境に立たされている。
 5月18日決勝のエミリア・ロマーニャ GPを最後に5戦連続で入賞を逃し、オーストリアGP、英国GPでは、完走した中でまさかの連続最下位。Q3進出を逃したのは6戦連続だ。その英国GPで前半戦を終えたホーナー代表は、ポッドキャスト番組「トーキングブルズ」に出演し、「2025年のここまでのお気に入りのハイライトシーン」を求められた。
 ホーナー代表は、マックス・フェルスタッペンの日本GP、エミリア・ロマーニャGPでの優勝と共にここまでコンストラクターズ選手権で4位と苦戦している状況を振り返り、「ご存知のようにかなり厳しい週末も何度かあった。いくつかのイベントでは運が味方したとは思えない」と説明。

 ポジティブに「私たちが取り組むべき分野は明確だ。チームとして、クルマを改善し続けるために一生懸命働いている。まだ後半に多くのレースは残っている。私たちは決してあきらめない。常にパフォーマンスを追い求めている。今年の後半にはもっと良いレースが待っているといいんだけどね」と後半戦の巻き返しを誓ったが、角田の名前を出すことはなかった。
 英専門サイト「F1オーバーステア」は、その“異常事態”に注目した。
「もし他のチーム代表が今シーズンのハイライトをあげるように求められたら、彼らは通常、新しいドライバーとの契約をシーズンの重要な瞬間の1つとしてあげる。しかし、ホーナー代表が語ったのはすべてフェルスタッペンに関することであり、角田がマイアミGP(スピリント)で6位に入賞したことや、4度のワールドチャンピオンに輝いたチームメイトが(フェルスタッペンが6位と)苦戦したバーレーンGPでの角田のポイント獲得も特筆に値しなかった」
 レッドブルの昇格以来、7ポイントしか獲得できていない角田は現在ドライバー選手権で17位。同サイトによるとレッドブルで2006年以降で3レース以上参戦しているドライバーとしてはワーストの成績だという。
 同サイトは、「角田は悲惨な状態が続いている。レッドブルのシートを守るためには調子をあげなければならない。そしてレッドブルは2025年の角田の苦戦を受けて、2026年のセカンドドライバーに誰を抜擢するかの大きな決断を下さなければならない」と、今季限りの解雇の可能性が示唆した。

 ドイツのF1ジャーナリストのラルフ・バッハ氏は、今季限りの解雇どころか、来季のF1シートを失う可能性を指摘した。
「レッドブルに昇格する以前から、角田はレッドブルの(将来的)候補として評価されていた。その理由は、彼が非常に優れたF1ドライバーであり、その才能を十分に発揮できるとされていたからだ。だが、現在、『角田はそれほど優秀ではない』あるいは『フェルスタッペンがあまりにも優秀すぎて角田が彼に圧倒されているのだろう』と主張する人もいる。誰もが各自で判断すべきことだが、レッドブルへの昇格後の現在の結果により、彼のキャリアはかなり危うい状況にある」

 

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