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井上尚弥と大橋会長がフェザー級転向が先送りになった理由を明かす(写真・山口裕朗)
井上尚弥と大橋会長がフェザー級転向が先送りになった理由を明かす(写真・山口裕朗)

すでに来年5月の戦いに火ぶた?!井上尚弥は中谷潤人の統一戦の感想を聞かれ「受けた刺激はこれといってない」…ただフェザー級転向を先送りした理由は「中谷選手を高く評価しているから」

 プロボクシングのスーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥(32、大橋)が9月14日に名古屋のIGアリーナでWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(30、ウズベキスタン)との団体内王座統一戦を行うことが10日、都内のホテルで発表された。井上はこの防衛戦をクリアすると12月27日にサウジアラビアでWBC同級1位のアラン・ピカソ(24、メキシコ)との指名試合、来年5月には東京ドームでWBC&IBF世界バンタム級王者の中谷潤人(27、M.T)とのスーパーマッチが予定されている。

 「階級を上げ下げするのは現実的ではない」

 「キャリアで最大の強敵」
 井上がそう断言するアフマダリエフ戦が正式発表された。
 井上は「判定決着でいい。しっかりと勝ち星を取りにいく」とKO宣言を封印。
「そういったときの井上尚弥が一番強いと自分で思っている。KO宣言をしないときほど劇的なKOシーンが12ラウンドの中で見れる」と続けた。
 この試合に絶対に負けられない理由がある。
 12月27日、来年5月とさらなるビッグマッチがすでに計画されているからだ。
 だが。そのプランに変更があった。
 当初、3年30億円の異例のスポンサー契約を結んだ「リヤドシーズン」の本拠地であるサウジアラビアに12月27日に初見参し、そこで1階級上げてWBA世界フェザー級王者のニック・ボール(英国)に挑む予定だった。そして来年5月の東京ドームで、再度スーパーバンタム級に階級を戻して中谷とのスーパーマッチに向かう方針だったが、フェザー級転向は、中谷戦後に先送りし、年末のサウジ決戦では、スーパーバンタム級のWBCの指名挑戦者であるピカソと対戦する計画に変わったのだ。
 井上はその理由をこう説明した。
「もともとは会長との間でぽっと出た話だった。階級を上げ下げするのは、現実的ではない。立ち位置、現状を見つめ直して、残りのキャリアをしっかりと考えたとき、上げるべき時期は、今ではないと判断した。自分自身、中谷潤人選手を高く評価している。スーパーバンタム級で戦ってそこ(中谷戦)に照準を絞って戦いたい」
 その隣から大橋会長が「フェザーに上げてまた戻すのは現実的でない。私が止めた」と裏事情を明かした。
 階級を上げる作業は簡単ではない。トレーニングからすべて見直して、肉体を改造する必要があり、井上はスーパーバンタム級で安定したコンディションを作るのに2年を要した。そこでフェザー級に上げて、突貫小僧の異名を持ち、強靭なフィジカルが武器のボールに挑戦し、また階級を戻すことには無理はある。

 

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