
「私は野球に嫌われている」サヨナラ被弾で大谷翔平の緊急先発ゲームを潰したドジャースのスコットが泥沼4連敗を懺悔…「最悪だ。大事な場面で間違った配球を繰り返した」
ドジャースが5日(日本時間6日)、敵地でのオリオールズ戦に1-2のサヨナラ負けで悪夢の4連敗を喫した。先発予定のタイラー・グラスノー(32)が背中の張りを訴えたため、大谷翔平(31)が緊急登板。100マイル(約161キロ)越えのストレートを連発させて4回途中までを無失点に抑える好投を見せたが、1-1で迎えた9回二死走者無しからタナー・スコット(31)が、サミュエル・バサーロ(21)に一発を打たれてのサヨナラ負け。前回登板でも救援失敗のスコットは試合後に「最悪だ。野球に嫌われている」と意気消沈していた。
緊急先発の大谷は161キロを連発して4回途中まで無失点も
ドジャースが泥沼の4連敗だ。試合開始5時間前に打診されたスクランブル登板に「いけますよ」と即答した大谷が、4回二死までオリオールズ打線を無失点に抑える好投を見せたゲームに勝てなかった。しかも、同一カード3連敗した先のパイレーツに続いてオリオールズもア・リーグ東地区最下位のチーム。
「これが野球だ。相手も我々と同じくらい勝ちたいと思っている。どこでどんなチームとプレーするかは問題ではない、重要なのはどうプレーするかなんだ。我々はまず自分達の野球をしっかりとやらねばならない」
「ドジャーブルー」などが映像で伝えた試合後のデーブ・ロバーツ監督様子にも元気はなかった。
29イニングで2イニングでしか得点のできていない打線の不調が4連敗の元凶だが、この日、ゲームを壊したのは、またしても左腕のスコットだった。
1-1で迎えた9回に7番手としてマウンドに上がったスコットは、エマヌエル・リベラ、ディラン・ビーバーズを連続三振に打ち取りテンポよく、8番打者のバサーロを迎えた。スライダーから入りファウルでカウントを稼ぎ、1-1からインハイのストレートで空振りを奪い、3球で1-2と追い込んだ。
4球目の釣り球はファウルとなったが、5球目の98.7マイル(約159キロ)のストレートが甘く入った。バサーロが一閃した打球が右中間スタンドへ。打った瞬間に本塁打を確信したバサーロは自軍ベンチへバットを放り投げた。これがメジャー2本目のアーチという21歳の若手である。
スコットは呆然。10回表には打順の回ってくる大谷はベンチでバットを持って準備をしていたが、表情を変えずにボールの行方を見送った。
スコットは、前回登板の8月31日(同9月1日)のダイヤモンドバックス戦でも、7回1失点の好投を演じた山本由伸の後を受けて、3点リードの8回に救援登板したが、まさかの同点3ランを浴びて山本の12勝目を消してしまっていた。
2試合連続の背信救援である。