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レッドブルの角田裕毅(左)がイタリアGPでレーシングブルズのローソン(右)と接触して13位に終わった評価が真っ二つに分かれた(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルの角田裕毅(左)がイタリアGPでレーシングブルズのローソン(右)と接触して13位に終わった評価が真っ二つに分かれた(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

「言い訳を使い果たしF1キャリアが危険に」角田裕毅がローソンとの接触で13位終わったイタリアGPの評価が真っ二つに分かれる…「この結果で何を引き出すのは難しい」の擁護も

 F1のイタリアGP決勝で入賞圏外の13位に終わったレッドブルの角田裕毅(25)に対する評価が真っ二つに分かれた。姉妹チームのレーシングブルズのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)との接触でマシンが損傷しペースダウンを余儀なくされた展開に、ローラン・メキース代表(48、フランス)が「この貧弱なサンプルから何かを引き出すのは非常に難しい」と来季去就を決める判断材料にはならないと明言。対照的に海外メディアは「角田は言い訳を使い果たし、F1キャリアを危険にさらしている」と接触は理由にならないと一刀両断した。

 角田をローソンより下のランキングに評価するメディアも

 今季第16戦となるイタリアGP決勝から一夜明けてポイントを獲得できず13位に終わった角田への評価が真っ二つに分かれた。
 実質的な擁護に回ったのはレッドブルのメキース代表だった。
 9番グリッドから決勝をスタートさせた角田は、28周目で昨季の盟友ローソンのマシンと接触。右側のフロアに深刻な損傷を負い、ダウンフォースレベルが低下した影響でペースが上がらないまま13位で決勝の53周を走り終えた。
 スチュワード(審議委員)が事故と判断して、お咎めなしとされた両車の接触をメキース代表もエンジニアらとともに把握。その上で角田が負ったダメージの方が大きかったと、英国のモータースポーツ専門メディア『Motorsport Week』などに語った。
「裕毅のマシンのダメージとパフォーマンスの低下を目の当たりにした私たちは、接触した瞬間に彼のレースが実質的に終わったと理解していた。最終的な結論は裕毅とともに映像を完全に確認してから出す予定だが、マシンにハンデを負ったこの貧弱なサンプルから何かを引き出すのは非常に難しいと考えている」
 角田はサマーブレイク中に来季の去就についてチーム側と協議し、残りレースの結果と内容で決定する方針で合意した。
 その中で、再開後の2戦目だったイタリアGPに関しては、メキース代表は来季の去就を決める判断材料にはならないと明言。レーシングブルズ時代から信頼関係を築いてきた角田に情状酌量の余地があると認めたのである。
 ただエースのマックス・フェルスタッペン(27、オランダ)のタイムに肉迫するケースが多い公式予選とは対照的に、ロングランのペースがいっこうに上がらない決勝に関して、こんな言葉をつけ加えるのも忘れなかった。
「ショートランのペースに関しては、公式予選で非常に良いサンプルを得られている。対照的にロングランにおいては、クリーンなサンプルがまだない状況にちょっとイライラさせられる。最近の数レースを振り返ってみても、ロングランのペースをもっと上げる必要があると言っても過言ではないと思っている」
 だが、一方で角田の結果にネガティブな評価も少なくない。
 英国のモータースポーツ専門メディア『THE RACE』は、決勝翌日に公表している恒例のドライバーズランキングで、角田を16位、ローソンを13位とした。決勝の順位は角田が13位でローソンが14位だったにもかかわらずだ。
 ローソンとの接触は「角田に非がある」と示唆した。
「角田はアンダーカットされていたローソンをパスしなければならず、実際にターン1で彼をパスした後、さらにターン2に近づくカウンターアタックでローソンを圧迫するレースを展開した。そのためにローソンは行き場がなくなってしまい、角田に『速度を大幅に低下させるのに十分な大きさ』のダメージを与えた。そこから彼のペースは上がらないまま、ポイント獲得圏内に戻る気配を最後まで感じさせなかった」

 

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