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ドジャース西地区Vで歓喜のシャンパンファイト。左から佐々木朗希、大谷翔平、キム・ヘソン、山本由伸(写真・AP/アフロ)
ドジャース西地区Vで歓喜のシャンパンファイト。左から佐々木朗希、大谷翔平、キム・ヘソン、山本由伸(写真・AP/アフロ)

「ヨシノブはサイヤング賞が確実視されているスキーンズ以上だ」「彼がエースだ」大谷翔平、カーショー、フリーマン、ロバーツ監督が12勝目で優勝を決めた山本由伸に称賛の言葉

 ドジャースが25日(日本時間26日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦に8-0で圧勝して、自力で4年連続23回目のナ・リーグ西地区の優勝を決めた。先発の山本由伸(27)が6回、94球を投げて4安打7奪三振無失点の好投で、5試合ぶりとなる12勝目をマーク、大谷翔平(31)は4回一死三塁から4試合ぶりの54号ソロを放ち、山本を援護した。シャンパンファイト中のインタビューでは、1年間ローテーを守った山本への絶賛の声が相次ぎ、デーブ・ロバーツ監督(53)と大谷は「エース」と呼んだ。

ロバーツ監督「成長を誇りに思う」

 マジック「1」で迎えた大一番はドジャースらしいゲームだった。2回にフレディ・フリーマン、アンディ・パヘスの連続本塁打などで4点を先制すると、4回には、一死三塁から大谷がナビル・クリスマットのおそらく見送ればボールの132キロのチェンジアップを片手で拾いあげて右中間スタンドに放り込んだ。
 試合後のNHKインタビューによると「感触は良かった。外野フライを打てればいいと思っていたので、うまく拾えて良かった」と、振り返る技ありの一打だった。さらにフリーマンにこの日、2本目となる23号2ランが飛び出て8-0と大量リードを奪った。
 そして何よりこの日のヒーローはこれが30試合目の先発となる山本だった。1回から2三振を奪ってスタートを切ると、3回、4回と2人の走者を出しながらも得点を許さない。ブルペンが火の車の中で、6回のマウンドに上がり、球団初の「30―30」を達成した売り出し中のコービン・キャロルを落差の大きなスプリットで空振りの三振に仕留めた。これが今季の200奪三振目。山本は、この回も無失点に切り抜けてベンチでは大谷ら全選手から祝福を受けた。
 8-0のまま9回、アンソニー・バンダが最後の打者を三塁ゴロに打ち取ると、全員で勝利の儀式。グラウンド内で優勝Tシャツに着替え、記念撮影などが始まる中で、ロバーツ監督が、スポーツネットLAの有名女性レポーターのインタビューを受け、山本を絶賛した。
「チーム一丸の勝利だ。いうまでもなく由伸の投球は素晴らしかった。由伸の成長を誇りに思うし、彼はこのチームのエースだ」
 今季1年間ローテーを守り、173回2/3を投げ、チームの勝ち頭となる12勝8敗、ナ・リーグで2位の防御率2.49の成績を残した山本を「エース」と認めた。
 NHKのシャンパンファイトの中継の中で、大谷も同じく、山本を「エース」と呼んだ。
「由伸に関しては一年間ローテーションを実質、1人だけ守って、フルシーズンで投げてくれた。本当にチームのエースだと思っていますし、みんなのそういう期待の中で今日もいいピッチングをしてくれたのは、ポストシーズンにいくにあたっても、チームとしても喜ばしいこと。本当に素晴らしいシーズンだったと思う」
 大騒ぎのシャンパンファイトの中で全米の中継局は選手のフラッシュインタビューを敢行した。山本を名指しで称える声が相次いだ。
 シャツを脱ぎ、上半身裸で「寒いぜ」「パンツだって脱いじゃうぞ」と大はしゃぎをしていた今季限りで引退する“レジェンド”のカーショーもこう称賛の声をあげた。
「誰も彼のことを忘れていない。またしても圧巻のパフォーマンスだったね。スキーンズが素晴らしいシーズンを送ったことも知っているし、彼が、当然、サイヤング賞を取ることになるのだろうが、ヤマも彼に劣らない。いやそれ以上だ。彼がオレたちのチームにいてくれてうれしいよ」
 パイレーツのポール・スキーンズは今季32試合、187回を投げ、10勝10敗と勝ち星は伸びなかったが、防御率はトップの1.97で奪三振数もトップタイの216。サイヤング賞が確実視されているが、カーショーは山本を「それ以上」と断言したのだ。

 

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